カメラモジュールのAI画像検査で、欠陥データの分析と高解像度画像の重い処理を異なるGPUに割り当てる構成が生産ラインに導入された。蓄積データは事前学習用のサーバーへ送られる。
カメラモジュールの生産ラインへAI画像検査を導入
LG Innotekは、モバイルカメラモジュールの生産ラインにIntelのAI画像検査ソリューションを導入した。製造ラインでは従来、特定の端末でルールベース検査と深層学習を使う検査を運用していた。
導入した構成では、製造ラインから送られるデータを、処理の負荷に応じてPC内蔵のGPUと単体のGPUに割り当てる。この処理の分担が、画像検査の計算経路を形づくる。
欠陥データと高解像度画像でGPUの役割を分ける
製造ラインのデータは、Intel Core CPUを搭載した接続先のPCに送られる。CPU内蔵GPUは、そこで欠陥データの分析を担う。
高解像度画像に複数のアルゴリズムを適用するような負荷の高い処理は、Intel ArcのディスクリートGPU、つまりCPUとは別の単体GPUが担う。画像処理の負荷によって、使用するGPUを分ける構成だ。
検査データを事前学習用サーバーへ渡す
検査を通じて蓄積したデータセットは、事前学習のためにIntel Xeonを搭載したサーバーへ送られる。生産ライン上のPCとGPUが担う画像処理の後に、サーバー側で使うデータが集まる。
この構成には、IntelのオープンソースのAI開発・配備用ツールキット「OpenVINO」も使われる。LG Innotekの技術者は内蔵GPUに合わせたコードの書き換えを懸念していたが、OpenVINOを使いやすいと評価した。
単体GPUのコスト効率を評価し、適用拠点を拡大へ
Intelは、LG Innotekの主要工場でIntel ArcのディスクリートGPUを採用した結果、同等のハードウェア性能を持つ他社製品よりコスト効率が高まったとしている。この比較について、発表には改善率などの数値は示されていない。
LG Innotekは、AI画像検査を韓国内の主要生産拠点と海外の生産ラインへ段階的に拡大する計画だ。適用範囲の拡大は、カメラモジュール生産ラインへの導入に続く予定として示されている。