ガンダク川の洪水前後を捉えた衛星画像で、水域の大幅な拡大が確認された。9月20日と29日の比較では、河道内の農地に加え、堤防を突破した水が居住地域へ及んだ状況も捉えられている。
赤外光と可視光で水域を識別する
NASAが公開した比較画像は、地球観測衛星TerraとAquaに搭載された観測装置MODISが取得したものだ。洪水前の9月20日と、洪水が発生した9月29日の同じ地域を比較している。
画像は、MODISのバンド7・2・1に対応する赤外光と可視光を組み合わせた疑似カラー表示になっている。この組み合わせで水を識別しやすくし、洪水の広がりを示している。
9日間で広がったガンダク川の水域
疑似カラー画像では、洪水の水が青、植生が鮮やかな緑、雲が淡い青に表示される。水域と植生の色を分けることで、川沿いに広がった水を画像上で見分けられる。
9月29日のガンダク川は、9月20日と比べて水域が大きく広がっている。洪水前後の画像は、同じ場所で水が占める範囲の変化を捉えている。
山岳地域の豪雨が堤防の越水と決壊につながる
この水域の拡大に先立ち、9月24日から27日にかけて、ネパールのルンビニ州とガンダキ州の山岳地域では豪雨が繰り返し発生した。雨はモンスーン期の終盤に降った。
NASAによると、豪雨による流出水が網状に分かれたガンダク川の河川系へ流れ込み、複数の場所で堤防を越えたという。堤防の決壊も起き、水は河道の外へ広がった。
河道内の農地から居住地域へ及んだ浸水
浸水した場所には、河道内に砂やシルトが堆積した低地の季節的な農地が含まれる。こうした農地では洪水が想定されており、今回も多くの場所が水に覆われた。
浸水はその範囲にとどまらず、堤防を突破して居住地域にも及んだ。NASAは、バガハ、アレラジ、フリア・カンドの一部を浸水した地域として挙げている。