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メキシコ沖のハリケーンPolo、最大風速が24時間で90ノット増加

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    衛星画像と海面水温の観測を組み合わせ、Poloの急発達時の雲の構造と周辺の高温域を追跡できた。

  2. 実現の仕組み

    弱い鉛直シアや高い湿度に加え、暖かい海水と上層への良好な空気の流出が発達を支えた。

  3. 得られた結果

    最大持続風速は24時間で90ノット増し、Poloはカテゴリー5に達した。

  4. 従来との違い

    その後、目の壁の置き換わりを経てやや弱まり、衛星画像の取得時にはカテゴリー4となった。

暖かい海水の上で、明瞭な目を持つハリケーンPoloが渦巻く様子を描いた編集イラスト
AI生成画像

メキシコ沖のハリケーンPoloは、最大持続風速が24時間で90ノット増加し、カテゴリー5に達した。NASAの衛星画像と海面水温の観測から、急発達に伴った大気と海洋の状態が見えている。

熱帯低気圧からカテゴリー5までの風速変化

Poloは9月20日までに熱帯低気圧となり、翌21日には熱帯暴風雨となった。その後の24時間で最大持続風速が90ノット増え、22日までにカテゴリー5に達した。

極端な急発達は、24時間で風速が少なくとも60ノット増えることを指す。Poloの増加幅はこの基準を30ノット上回った。

弱い鉛直シアと上層への空気の流出

NASAの大気科学者は、Poloの周囲では鉛直方向の風の変化が弱く、湿度と大気の不安定度が高かったと説明する。暖かい海水も、この発達に伴う環境条件の一つだった。

上空の風は弱く、上層への空気の流出も良好だった。大気科学者は、こうした上層の条件もPoloの急発達に寄与したとみている。

高温の海面を衛星と海上観測で捉える

Poloが進んだ海域の海面水温は最高32℃に達し、9月23日の通常の水温を2~3℃上回った。周辺の広い海域でも、一般にハリケーンの維持と発達に必要とされる27.8℃を超えていた。

NASAジェット推進研究所の海面水温データmur sstは、NASAやNOAAなどの衛星測定に、船舶とブイの観測を組み合わせる。このデータによる偏差図は、9月23日の海面水温が2003~2014年の同日の平均からどれだけ離れていたかを示す。

深い層の熱と通過後の海水

高温は海面だけに限らない。観測とモデルは、かなり深い層まで海洋の熱量が多いことを示しており、Poloの通過後に残る冷たい海水の跡も小さく見える。

ハリケーンが海水をかき混ぜると、深部の冷たい水が上がって発達を抑える場合がある。Poloの周囲では、そのような海面の冷却が小さいことが、深い層までの熱量とともに確認された。

ピーク後も衛星画像に残る明瞭な目

NASAのAqua衛星に搭載された観測装置MODISは、9月23日にPoloの大きく明瞭な目と、上層に広がる空気の流れを捉えた。画像取得時の最大持続風速は230km/hで、強さはカテゴリー4だった。

Poloはそれまでに、目を囲む雲の壁が入れ替わる過程を経てやや弱まっていた。衛星画像は、カテゴリー5に達した後の状態を示している。