欧州の自律型貨物カプセルNyxが、初期開発からシステム完成と軌道上実証へ進む。契約は、制約された運用時間内でのISS自律ドッキング実証を中心に据える。
Nyx一機種をシステム完成まで進める契約
欧州宇宙機関(ESA)は、The Exploration Company(TEC)の自律型貨物カプセルNyxを対象に、ALADDIN Phase 2のサービス契約を締結した。これにより、Nyxを初期開発からシステム完成と軌道上実証へ進める事業者がTECに決まった。
ESAは、この契約を欧州の宇宙企業に発注した初のカプセル輸送サービス契約としている。同種の契約ではESA最大と位置付けており、機体の完成と実証ミッションを一つのサービス契約に含めた。
制約された時間内でISSへの自律ドッキングを実証
ALADDIN Phase 2は、初期開発からシステム完成と軌道上実証へ移る段階に当たる。完成したNyxは国際宇宙ステーション(ISS)へ向かい、自律ドッキング能力を軌道上で示す計画だ。
自律ドッキング実証には、ISS側の制約された運用時間内に接近と結合を完了するという条件が付く。従来のLCRSからALADDINへ改称した名称も、開発日程の加速と、このドッキング実証への重点を反映している。
実証3億1000万ユーロと追加2便を分けた契約構成
契約の総額は7億6000万ユーロで、このうち3億1000万ユーロがNyxの実証ミッションに割り当てられた。残る計4億5000万ユーロは追加のサービスミッション2回に対応するオプションで、実施は後に確定される。
実証資金は公的資金だけで構成されない。TECは必要額の40%を民間投資家から確保しており、ESAが残る60%を負担する。
ISS実証から追加の貨物サービスへ接続
最初のミッションでは、NyxをISSへ送り、自律ドッキングを実証する。オプションが確定すれば、追加の2回はISSまたは将来の商業宇宙ステーションへの貨物輸送サービスとなる。
初期開発段階では、ESAが二つのプロジェクトを選び、それぞれに2500万ユーロを拠出していた。Phase 2ではTECのNyxが選ばれ、システム完成と最初のISS実証を進める契約へ切り替わった。