薄型の円盤型衛星にレーダーを搭載する「SAR DiskSat」の技術実証に、カイロスロケットを使う打ち上げ計画が具体化した。Sarmonyとスペースワンは覚書を締結し、2028年中の打ち上げを目指して調整を進める。
技術実証衛星を2028年の打ち上げへ
衛星開発企業のSarmonyと宇宙輸送企業のスペースワンは、開発中の小型人工衛星の打ち上げに関する覚書を締結した。基本合意事項に基づき、小型衛星向けロケットのカイロスで技術実証衛星を打ち上げる調整を進める。
打ち上げの目標時期は2028年中だ。今回成立したのは、その時期を目途に打ち上げを目指す基本合意である。
円盤型の衛星基盤を超低高度軌道に使う
実証に用いる衛星の基盤は、米国の航空宇宙技術組織The Aerospace Corporationが開発したDiskSatだ。円盤型の小型人工衛星プラットフォームで、薄型・軽量という特徴を持つ。
スペースワンは、この設計が、空気抵抗の影響が大きい超低高度軌道環境での長期運用に適していると説明している。円盤を積み重ねるように配置できる構造も特徴で、小型ロケットにも複数の衛星を搭載しやすいとしている。
薄型基盤にXバンドのレーダーを搭載
Sarmonyは、この円盤型の基盤に独自の合成開口レーダ(SAR)を搭載する地球観測衛星SAR DiskSatを開発している。開発が進む技術実証衛星は、XバンドのSARを使う。
この衛星開発は、宇宙戦略基金第2期の「革新的衛星ミッション技術実証支援」に2026年3月に採択された。打ち上げに向けた基本合意は、開発中の実証衛星を対象としている。
実証後を見据え、継続打ち上げも協議へ
Sarmonyが目指すのは、超低高度軌道で複数の衛星を運用するコンステレーションによる地球観測サービスだ。SAR DiskSatを用い、高頻度・高解像度の観測を社会実装する構想を掲げている。
この構想に向け、Sarmonyとスペースワンは2029年以降の継続的な打ち上げについても協議を進める予定だ。対象は実証衛星等で、10機程度のカイロスロケットによる打ち上げを想定している。