衛星搭載コンピューターが、従来のソフトウェアで運用を続けながら更新データを受信し、軌道上で全面更新を完了した。アークエッジ・スペースは、更新後の起動と各機能の正常動作を確認したとしている。
従来のアプリケーションを新しいハードウェアへ引き継ぐ
衛星開発企業のアークエッジ・スペースが開発したオンボードコンピューターは、搭載機器の制御、地上コマンドの処理、衛星状態データの管理を担う。超小型衛星AE2aには、主ミッションから独立した実証機器として搭載した。
新しいハードウェアには車載グレード部品を採用した。ハードウェアの違いを吸収するソフトウェア層も構築し、軌道上実績のある従来のアプリケーションと通信プロトコルを引き継いだ。
非稼働側の保存領域に更新データを受け取る
フライトソフトウェアの保存領域は、2系統を持つデュアルバンク構成とした。使用していない側を書き換え、内容を確認してから使用領域を切り替える。
更新ソフトウェアは、複数回の通信機会に分けて地上から送信した。受信を進める間も、コンピューターは従来のソフトウェアによる運用を続けた。
全面更新後の起動と各機能を軌道上で確認
アークエッジ・スペースは、地上からのアップリンクだけでフライトソフトウェア全体の書き換えに成功したとしている。更新後のソフトウェアによる起動に加え、各機能の正常動作も確認した。
このコンピューターは1年以上にわたり軌道上で運用した。その期間に、コンピューターに起因する異常リセットは発生しなかったという。
約36分周期のメモリー検査で訂正不能エラーなし
軌道上では、内蔵メモリーのSRAMを約36分周期で検査した。アークエッジ・スペースは、この検査で訂正不能なエラーは確認されなかったとしている。
検出されたメモリエラーは、いずれも誤り訂正機能のECCで自動訂正できる範囲に収まった。メモリー検査では、エラーの有無だけでなく、訂正可能な範囲かどうかも確認した。