人とAIが参加する集団会話を、台本に沿う進行と即興生成を組み合わせて試験できる。研究ツールDialogLabは、参加者や役割と会話の進行を別々に設定し、設計者がAIの発言へ介入する機能を備える。
参加者の構成と会話の進行を分ける
Googleが紹介した集団会話の研究ツールDialogLabは、台本とリアルタイムの即興を統合したオープンソースの試作環境だ。会話の参加者や役割、下位集団、関係を定める構成と、会話が時間に沿って進む流れを分けて設計する。
参加者側の構成では、会話全体の集団の中に、発表者や聴衆など役割を持つ下位集団を置く。人やAIの参加者に加え、発表スライドのような共有コンテンツも構成要素として扱う。
会話の段階ごとに発言と割り込みを設定する
参加者の構成に対し、会話の流れはsnippetと呼ぶ段階に分ける。各段階には参加者、発言順序、協調的・論争的といった対話スタイルを設定でき、割り込みや相づちの規則も指定することができる。
設計画面ではアバターやコンテンツをドラッグ&ドロップで配置し、設定パネルで人物設定や段階ごとの対話パターンを調整する。会話用プロンプトも自動生成され、設計者は狙う会話に合わせてその内容を修正できる。
AI応答へ介入し、発言や感情の推移を確認する
設定した会話を試す際には、人が介入するモードでAIの応答候補が提示される。設計者は候補を編集、採用、却下でき、ライブプレビューに表示される会話記録を確認しながら試験を進めることができる。
会話の検証には、発言順序の分布や感情の推移を可視化するダッシュボードを使う。個々の応答を確認するプレビューに加え、会話全体の動きを図で確認する機能を備えている。
14人の比較評価で人の介入が高評価
Googleはゲーム設計、教育、社会科学研究の分野から14人を集め、学術交流イベントの設計と、AIを交えた集団討論の試験を実施した。討論では人が介入する条件に加え、事前に定めた順序でエージェントが自律的に参加する条件と、模擬人間エージェントが直接言及された場合だけ応答する条件を比較した。
参加者は各条件を5段階で評価した。Googleによると、人が介入する条件は、自律条件や反応条件より会話への関与、有効性、現実らしさで高く評価された。