水素による発電で船を進め、水素の燃焼熱でサウナを温める船の実証開発が進む。ヤマハ発動機は電動推進・操船システムHARMOを供給し、搭載を支援する。船への搭載状態は示されており、水素と電動を組み合わせた動作を実証する計画だ。
船の推進には電力、サウナには燃焼熱を使う
水素サウナ船は、水素燃料電池と水素カートリッジを用いて発電し、その電力で電動推進・操船システムHARMOを動かす計画だ。ヤマハ発動機は、フィンランドの非営利団体Central Finland Mobility Foundation(Cefmof)と、この船の開発・概念実証に参加する。
船内のサウナには、Harviaとトヨタ自動車が共同開発した水素サウナを使う。こちらは水素の燃焼で生じる熱を利用するため、船を進めるための発電と、サウナを温めるための燃焼が組み合わされる。
電動推進と操舵をHARMOに統合
発電した電力を受けるHARMOは、電動推進ユニットと操舵系などを統合した船舶用システムだ。ヤマハ発動機によると、推進にはリムドライブ方式を採用し、特に低速で強い推進力を発揮するという。
推進時の低振動と静かな動作も、このシステムの特徴として挙げている。船内の快適性に寄与するという説明はHARMOの一般的な特性についてのもので、水素サウナ船での実証結果を示すものではない。
機器の供給から船への搭載支援まで
ヤマハ発動機は、HARMOの供給に加え、船への搭載を技術面と人員面で支援する。水素サウナ船にはHARMOが搭載されており、電動推進・操船システムを船体へ組み込んだ状態が示されている。
概念実証の船をラリー・フィンランドで披露へ
開発は概念実証として進められ、ヤマハ発動機は現段階で将来の商品化や販売を検討していない。開発するサウナ船は、2026年7月30日からフィンランドで開催されるラリー・フィンランドで披露される予定だ。