サウジアラビアの既設重油火力ボイラーを、天然ガスと重油の切り替え・混焼に対応させる改造が進む。既設設備を設計・製造した三菱パワーが主要機器を受注し、既存のボイラーを活用した燃料転換を支える。
重油ボイラーに燃料の切り替えと混焼を加える
三菱重工業の電力ソリューションブランドである三菱パワーは、既設重油火力ボイラーの燃料転換に必要な主要機器を受注した。改造後は天然ガスと重油を切り替えて使用できるほか、両燃料を混焼する計画で、今回成立したのはその改造に向けた機器供給契約である。
各2.9GWの発電所で既設設備を活用する
改造対象はサウジアラビア西海岸のジェッダ南発電所とシュケイク発電所である。各発電所は約2.9GWの発電容量を持ち、それぞれ1~4号機の4基で構成される。燃料転換には、この既設ボイラー設備を活用する。
建設時の供給元が燃料転換向け機器を担う
三菱パワーは発電所の建設時に既設ボイラーを設計・製造した供給元であり、今回、その設備の燃料転換向け主要機器も受注した。契約は、現地の設計・調達・建設会社Dar Al Balad Contracting and Operationsと、三菱パワーの正規代理店であるMitsubishi Corporation Machineryの間で締結された。燃料転換事業の最終顧客は電力事業者Saudi Energyである。
燃料転換と改造後の運転を技術支援でつなぐ
三菱パワーは、現地パートナーを通じてボイラー改造を支援し、改造後の長期安定運転に向けた技術支援も行う計画である。この燃料転換は、国家戦略Saudi Vision 2030の下で進められる。サウジアラビアは、発電燃料を重油から天然ガスへ移す政策の一環として、天然ガス火力の発電割合を50%超へ引き上げることを目指している。