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マイコン選定をシステム要件と連動させるクラウド開発環境

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    クラウド開発環境Renesas 365で、RAマイコン550品種超を対象にシステム要件に合う候補を選べるようになった。

  2. 実現の仕組み

    モデルベースの評価・最適化が、ピン使用、周辺機能、タイミング、電力とシステム構成との適合性から候補を推薦する。

  3. 得られた結果

    ルネサスは、通常1時間かかるデータシートとツール要件の確認を数分で行えるとしている。

  4. 従来との違い

    分離していた組み込みソフトウェアのファイル、データシート、アプリケーションノートが、一つのクラウド管理環境へ接続された。

センサー類を接続した汎用マイコン開発ボードの背後に、複数の部品候補や資料がクラウド上の管理環境へ集約され、構成履歴につながる様子を描いた編集イラスト。
AI生成画像

マイコン選定を、ピン使用や電力などシステム全体の要件と連動させるクラウド開発環境Renesas 365の一般提供が始まった。RAマイコン550品種超を統合し、部品候補の評価からハードウェアとソフトウェアの構成履歴までを同じ環境で扱う。

部品情報とソフトウェアを同じ開発環境へ接続

クラウド開発環境Renesas 365は、組み込みソフトウェアのファイル、データシート、アプリケーションノートを接続し、分離していた開発情報を一つの環境で管理する。ルネサスは、新規および既存のRA開発者向けに一般提供を開始した。

提供の第1段階では、マイコン製品群のRAファミリーから550品種超を統合した。この品種群を対象に、システム設計に必要な条件と部品候補を結び付けて選定を進める。

ピンや電力の条件からマイコン候補を推薦

候補の選定には、モデルベースの評価・最適化機能を使う。ルネサスによると、ピン使用、周辺機能、タイミング、電力に加え、デバイスがシステム構成要素にどう適合するかを踏まえてマイコンを推薦する。

この推薦は、個々のデータシートを絞り込む作業にシステム全体の条件を取り込む。ルネサスは、通常なら技術者がデータシートとツール要件の確認に1時間かける作業を、数分で行えるとしている。

既存プロジェクトと構成変更の履歴をつなぐ

選定後の開発フローには、統合開発環境e²studioと、ソフトウェアパッケージFlexible Software Package(FSP)を組み合わせる。既存の利用者は、e²studioで開発中のプロジェクトをクラウド環境へ接続して利用を開始できる。

システムを変更すると、開発環境が変更履歴を自動記録し、システム設計要素に結び付ける。この関連付けによって、開発者は過去のハードウェアとソフトウェアの構成を再参照することができる。

他社部品の組み込みから設計後の機器更新まで

システム設計には、第三者の部品やセンサー、パートナーのツールも組み込むことができる。ルネサスによると、複数メーカーの部品を混在させた構成についても、システム全体の条件を踏まえて選択肢を比較できる。

RA搭載機器の管理は、設計後にも続けられる。開発環境に統合した無線経由の更新(OTA)機能によって、機器を管理・更新することができる。