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米陸軍、演習で観測から攻撃担当の割り当てを数時間から数分に

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    米陸軍は演習で、目標情報の作成から攻撃担当の割り当てまでをリアルタイムで連携させたとしている。

  2. 実現の仕組み

    高高度気球のデータを別の観測基盤で精緻化し、米国での解釈とドイツでの追加分析を経て攻撃担当へ渡した。

  3. 得られた結果

    米陸軍の指揮統制システムを通じた、米海軍の無人水上艇のリアルタイム追跡が改善したという。

  4. 従来との違い

    担当指揮官は、観測から攻撃担当を割り当てるまでの処理が、従来の数時間から数分へ短縮されたと述べた。

高高度気球の観測から分析担当者間の引き継ぎを経て、海上の無人水上艇を追跡する流れを描いた編集イラスト。
AI生成画像

高高度気球の観測データを米国とドイツで処理し、攻撃担当へ渡す経路が軍事演習でリアルタイムに連携した。米陸軍の担当指揮官は、観測から担当の割り当てまでに要する時間が、従来の数時間から数分になったとしている。

目標情報を司令部へ渡し、攻撃担当を決める

米陸軍の第56砲兵司令部を率いるジョン・ラファティ司令官によると、兵士が情報を受け取って目標情報を作成し、司令部へ渡して攻撃担当を決める処理をリアルタイムで連携させたという。この情報の受け渡しには任務指揮システムを使った。

実証の場となった多領域演習Arcane Thunder 25は、2025年5月11日から27日まで実施された。第2マルチドメイン・タスクフォースが主導し、ドイツ、ポーランド、米国の訓練拠点を結んだ。

気球のデータを米独で処理する経路

ラファティ司令官が説明した経路では、小型高高度気球から得たデータを、別のプラットフォームで精緻化した。そのデータを米アリゾナ州フォート・ワチューカの兵士が解釈し、ドイツのヴィースバーデンへ渡した。

ヴィースバーデンでは追加分析を行い、攻撃担当へ割り当てた。指揮官は、この観測から担当の割り当てまでの一連の処理が、従来の数時間から数分になったと述べている。

既存の機器を接続し、渡すデータの妥当性を確保する

接続する技術の選定では、第2マルチドメイン効果大隊のアーロン・リツェマ大隊長が、部隊の扱い慣れたものを多く採用したと説明している。それらを組み合わせる過程で、プラットフォームと搭載機器の相互運用性に関する課題に対処した。

機器間の連携に加え、第2マルチドメイン・タスクフォースのパトリック・モフェット司令官は、送り出すデータの管理を部隊にとって最大の課題とした。センサーから攻撃担当へ渡すデータを収集・確認し、その正確性と妥当性を確保することに重点を置いたという。

無人水上艇の追跡と物資輸送も訓練

指揮統制システムによる情報連携は、水上の無人機にも及んだ。モフェット司令官は、米陸軍のシステムを通じた米海軍の無人水上艇のリアルタイム追跡が改善したと述べている。

無人水上艇は物資輸送の訓練にも使われた。敵の妨害が想定される環境で物資を運ぶ訓練を、米海軍と初めて実施したという。