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ソニーの立体音響が映像と同期したライブ配信に対応

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    ソニーは、音源ごとの位置情報を含む立体音響を、映像と同期してリアルタイム配信できるようにしたとしている。

  2. 実現の仕組み

    リアルタイムエンコーダーが各音源のビットレートを自動最適化し、音声データを短時間で圧縮する。

  3. 得られた結果

    最初の立体音響ライブ配信は、宇多田ヒカルのイベントで1万人限定の無料配信を予定している。

  4. 従来との違い

    360 Reality Audioの制作環境に、音源を自由かつ即座に配置できるライブ配信用ツールが加わった。

ミキシング卓の前から見たライブステージで、ボーカル、ギター、ドラムがそれぞれ異なる色の球状音場に配置され、ステージ映像とともに小型エンコーダーへ送られている編集イラスト。
AI生成画像

音源ごとの位置情報を含む音声データを短時間で圧縮する技術が、立体音響のライブ配信を支える。ソニーは音源ごとのビットレートを自動最適化する処理を開発し、聴覚上の品質を保ちながら映像と同期した配信が可能になったとしている。

音源ごとの位置をライブ制作中に決める

ソニーの立体音響技術「360 Reality Audio」は、ボーカルやギター、ドラムなどを個別の音源として扱う。各音源に位置情報を付けて球状の空間に配置することで、音が届く方向を制作側で決める。

ソニーは、この配置作業に使うリアルタイム配信用の制作ツールを新たに開発した。サウンドエンジニアは音源を自由かつ即座に配置でき、ライブ配信に向けた音づくりを行うことができる。

音源ごとのビットレートを調整して圧縮する

配置した音源を視聴者へ届けるには、位置情報を含む音声データを圧縮し、サーバーへ送信する。ソニーは、この圧縮処理でライブ配信に必要なリアルタイム性を得るため、独自の音質処理アルゴリズムを開発した。

リアルタイムエンコーダーは、個別に扱う音源それぞれに割り当てる情報量、すなわちビットレートを自動的に最適化する。ソニーによると、この処理によって聴覚上の品質を損なわずに音声データを短時間で圧縮し、映像と同期したリアルタイム配信が可能になったという。

モバイルアプリと手持ちのヘッドホンで視聴する

配信された立体音響の視聴には、専用アプリ「360 Reality Audio Live」を使う。ソニーは米国のソフトウエア会社Streamsoft Inc.とこのアプリを共同開発し、AndroidとiOSのスマートフォンやタブレットに対応させた。

アプリは全メーカーのヘッドホンと組み合わせて利用できる。リアルタイムチャット機能も備え、アーティストと視聴者の間や、視聴者同士で配信中に交流できる。

初回は1万人限定で通常の2チャンネル配信も併設

360 Reality Audioによる最初のリアルタイム配信は、宇多田ヒカルのイベント『40代はいろいろ♫』を予定している。2023年1月19日21時から日本時間で実施し、立体音響での視聴は1万人限定の無料配信となる。

この立体音響配信を視聴するには、専用アプリとヘッドホンが必要となる。同じイベントでは、人数を限定しない通常の2チャンネル音響による配信も同時に行われる予定だ。