車載向けUFS 4.1組み込みメモリーが、第8世代3Dフラッシュと自社設計コントローラーを採用した。キオクシアがサンプル出荷を始めた新製品は、512GB品のランダム書き込み性能がメーカー測定で従来のUFS 3.1品の約3.7倍となった。
CMOS回路とメモリーアレイを直接接合
キオクシアは、車載向けの組み込みフラッシュメモリーとして、UFS 4.1対応製品のサンプル出荷を開始した。新製品は第8世代の3DフラッシュメモリーBiCS FLASHと自社設計コントローラーを採用し、両者をJEDEC標準のパッケージに組み込む。
第8世代のフラッシュメモリーは、CMOS回路とメモリーアレイを直接接合するCBA(CMOS directly Bonded to Array)技術を採用する。この接合構造を持つ記憶素子を、車載向けUFSの構成に取り入れた。
512GB品で従来の車載向けUFS 3.1と比較
キオクシアの測定では、新しい512GB品のランダム書き込み性能は、従来のUFS 3.1の512GB品THGJFGT2T85BAB5に対して約3.7倍となった。同じ製品間の比較で、ランダム読み出し性能も約2.1倍となっている。
シーケンシャル読み出し性能は約2.1倍、シーケンシャル書き込み性能は約2.5倍だった。これらは特定の試験環境で得た最良値であり、使用機器や読み書きするファイルのサイズによって性能は変わる。
WriteBoosterの拡張を含むUFS 4.1に準拠
読み書きを制御する規格側では、新製品が準拠するUFS 4.1にWriteBoosterの拡張機能が含まれる。拡張には、書き込みバッファーのサイズ変更に関わるWriteBooster Buffer Resizingと、Pinned Partial Flush Modeがある。
UFS 4.1はUFS 4.0およびUFS 3.1との後方互換性を持つ。新製品はこの互換性を持つ規格に準拠しながら、WriteBoosterの拡張を取り込んでいる。
状態監視の情報を追加し、ケース温度115℃に対応
状態監視には、メーカー独自のdevice health descriptorというデバイス状態を示す情報が新たに加わった。キオクシアは、この追加によってデバイス状態の監視と予知保全が容易になるとしている。
車載向けの適合条件として、新製品は電子部品の認定要件であるAEC-Q100/104 Grade 2を満たし、ケース温度は最大115℃に対応する。用途はインフォテインメント、先進運転支援システムのADAS、テレマティクス、ドメインコントローラー、車載コンピューターを想定している。