Semiconductor

企業向けSSDに245.76 TBモデル、32ダイ積層で大容量化

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    245.76 TBの企業向けSSDが、一部顧客へのサンプル出荷段階に入った。

  2. 実現の仕組み

    2 TbのQLCフラッシュメモリーを32ダイ積層し、CMOSとメモリーアレイを直接接合するCBA技術を組み合わせる。

  3. 得られた結果

    キオクシアによると、小型の154 BGAパッケージ当たり8 TBを実現した。

  4. 従来との違い

    既発表の2.5インチ・122.88 TBモデルに加え、2.5インチとE3.Lの245.76 TBモデルが加わった。

データセンターの保管設備を背景に、2.5インチ型とE3.L型の企業向けSSDを模式的に並べ、右側にQLCフラッシュの32層積層とCMOS基部の直接接合を拡大して示す編集イラスト。
AI生成画像

企業向けSSDの容量が、既発表の122.88 TBから245.76 TBへ広がった。キオクシアのLC9シリーズは、2 TbのQLCフラッシュメモリーを32ダイ積層し、CBA接合技術と組み合わせる。一部顧客へのサンプル出荷が始まっている。

122.88 TBモデルに245.76 TBの選択肢が加わる

キオクシアは、企業向けSSD「KIOXIA LC9 Series」に245.76 TBモデルを追加した。既に発表した2.5インチの122.88 TBモデルを補完する製品で、シリーズの最大容量が倍になった。

新しい容量を提供するフォームファクターは、2.5インチとEDSFF E3.Lの2種類だ。LC9シリーズは一部の顧客向けにサンプル出荷されており、今回の製品追加はその段階にある。

32ダイ積層と直接接合でパッケージ当たり8 TB

容量を支えるのは、3Dフラッシュメモリー「BiCS FLASH」の2 Tb QLCダイを32枚積層する構成だ。これに、CMOSとメモリーアレイを直接接合するCBA(CMOS directly Bonded to Array)技術を組み合わせる。キオクシアによると、この構成によって小型の154 BGAパッケージ当たり8 TBを実現した。

このパッケージの実現には、高精度のウエハー加工、材料設計、ワイヤーボンディング技術を用いた。容量の単位には区別があり、パッケージの8 TBは1 TBを2の40乗バイトとして数える一方、SSDの245.76 TBは1 TBを10の12乗バイトとして数える。

PCIe 5.0接続とフォームファクター別の容量

大容量メモリーをホストへ接続するインターフェースはPCIe 5.0で、シングルポートx4とデュアルポートx2の構成を想定している。SSDのコマンドと管理については、NVMe 2.0とNVMe-MI 1.2cの仕様に対応する設計だ。

搭載容量はフォームファクターによって異なる。2.5インチとE3.Lが最大245.76 TBを担い、E3.Sでは最大122.88 TBを提供する。

FDP併用のRocksDBで書き込み増幅率約1.1

LC9シリーズは、大容量化に加えて書き込み増幅の抑制を狙うFlexible Data Placement(FDP)をサポートする。キオクシアは、書き込み増幅を抑えることでSSDの寿命延長につなげる機能として位置付けている。

キオクシアがRocksDB向けに確認した書き込み増幅率は約1.1だった。この値はFDP機能と公開プラグインを併用した条件で得られたものである。