AI

再学習なしで新商品情報を追加する物流向け画像認識AI

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    物流工程の商品を自動識別する画像認識AIが共同開発された。

  2. 実現の仕組み

    商品の画像、ラベル、特徴情報を大容量ストレージに保存し、識別に利用する。

  3. 得られた結果

    コンベヤー上の商品を撮影し、保存済みの特徴情報とラベルで分類する展示実演が予定されている。

  4. 従来との違い

    商品追加時にモデルを再学習する従来方式に対し、新方式では基本モデルを再学習せずに商品情報を追加できる。

物流用コンベヤーを流れる無銘の荷物を上部カメラが捉え、脇の保管装置に並ぶ商品画像の記録を参照する様子を描いた編集イラスト。
AI生成画像

新商品の画像や特徴情報をストレージに追加し、基本モデルを再学習せずに商品情報を更新できる物流向け画像認識AIが開発された。検索用のデータには索引を付けてSSDへ移し、商品情報の増加に伴う検索時間とメモリー要求量の増大に対応する。

商品追加時の再学習を省く認識方式

キオクシアは、椿本チエイン、EAGLYSと共同で、物流工程を流れる商品を自動識別するAI画像認識技術を開発した。認識処理には、ソフトウェアのKIOXIA AiSAQと、ストレージに保存した商品情報を活用するMemory-Centric AI技術を組み合わせる。

キオクシアが比較対象とする従来の画像認識AIでは、新商品や季節商品を導入するたびに、深層学習モデルのパラメーター調整と再学習が必要になる。開発した方式では、識別に使う新商品情報をストレージへ追加する。

画像・ラベル・特徴情報をストレージへ追加

大容量ストレージに保存するのは、商品の画像、ラベル、特徴情報だ。キオクシアによると、これらの情報を追加することで、基本モデルを再学習せずに新商品情報を取り込むことができる。

索引付きデータをメモリーからSSDへ移す

商品情報が増える際の検索処理には、データの索引化を組み込む。メモリーに保存されたデータに索引を付け、その索引付きデータをSSDへ移す構成だ。

キオクシアは、この処理によってデータ量の増加に伴う検索時間とメモリー要求量の増大を抑え、検索を高速化・効率化するとしている。商品情報を蓄積する仕組みに、蓄積した情報を検索するための構成を接続している。

コンベヤー上の商品を保存情報で分類する実演

展示実演では、コンベヤーを流れる商品を撮影し、その画像を分類処理へ渡す予定だ。分類にはストレージに保存された特徴情報とラベルを参照する。

共同開発した画像認識システムの実演は、12月3~6日に東京ビッグサイトで開催される2025国際ロボット展で予定されている。展示場所は椿本チエインのブースとなる。