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ソニーの5G中継試作機、映像の往復伝送とカメラ遠隔制御を実証

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    5G SA回線を使った中継実証で、カメラを遠隔から制御した。

  2. 実現の仕組み

    製品化する映像伝送ユニットは、独自チップで最大4K 60pの映像をHEVC圧縮する。

  3. 得られた結果

    ソニーは試作機を使った実証で、高品質、低遅延かつ安定した伝送を確認したとしている。

  4. 従来との違い

    試作機による中継実証では、本線カメラ映像と現場へ返すリターン映像の両方を無線伝送に載せた。

三脚に載った中継カメラの背面に通信ユニットと5G端末が接続され、離れた制作卓との間で映像が往復し、遠隔操作が行われる様子を描いたイラスト。
AI生成画像

カメラ映像の送信に加え、現場へ返す映像の伝送とカメラの遠隔制御を5G SA回線で実証した。ソニーが製品化する映像伝送ユニットは、独自チップによるHEVC圧縮と5G通信を組み合わせる。制作側には、クラウドと自社設備へ構築できるソフトウェアスイッチャーを用意する。

独自チップで最大4K 60pの映像を圧縮する

映像伝送ユニットCBK-RPU7は、ソニー独自開発のコーデックチップで映像信号を圧縮する。ソニーによると、HEVCを使って最大4K 60pの映像を高圧縮し、低遅延で伝送する製品だ。

ソニーはこの伝送ユニットと、ソフトウェアスイッチャーM2L-Xを発売する。伝送ユニットが撮影現場から映像を送り、スイッチャーが遠隔制作で映像や音声を切り替える役割を担う。

カメラ背部からUSB接続の5G端末へ送る

伝送ユニットはカメラの背部に装着し、5G通信端末とUSBテザリングで接続する構成を採る。圧縮した撮影映像は、この接続を経て撮影現場から無線で伝送する。

ソニーは、カメラからの映像伝送を無線化することで、撮影位置やアングルの自由度が向上するとしている。カメラと通信端末を接続した構成で、より柔軟なライブ中継を目指す。

5G SA実証で本線とリターン映像を無線化

朝日放送テレビは2023年8月、5G SA回線を使った映像中継の技術実証を実施した。ソニーが協力し、伝送ユニットの試作機でエンコードした撮影映像を回線へ送った。

ソニーによると、実証では本線カメラの映像と現場へ返すリターン映像を無線伝送し、カメラの遠隔制御も行った。これらの動作を通じ、高品質、低遅延かつ安定した伝送が可能なことを確認したとしている。確認されたのは試作機を使った実証での動作だ。

制作側はクラウド専用から自社設備にも広げる

遠隔制作を担うM2L-Xは、既発売のクラウド型スイッチャーM2 Liveを基に、構築先を広げる製品だ。クラウドだけでなく、自社のサーバーやネットワークで構成するオンプレミス環境にも構築できるよう、プラットフォームを拡張する。

制作機能では、映像・音声の切り替えやグラフィックス挿入を遠隔から行う。入出力数とレイヤー数を従来製品から拡張しながら、シーンベースのGUI操作を引き継ぐ。