映像制作カメラFX30は、新開発のスーパー35mmセンサーと2つの基準ISO感度を備える。ソニーは、暗所向けのISO2500でもISO800とほぼ同等のノイズレベルを維持するとしている。国内発売は10月14日の予定だ。
スーパー35mmセンサーの情報を6K相当から4Kへ凝縮
ソニーが開発したレンズ交換式の映像制作カメラFX30は、映像制作用カメラ群Cinema Lineの新機種だ。撮像部には、新開発のAPS-Cサイズ(スーパー35mm)の裏面照射型CMOSイメージセンサーExmor Rを搭載する。
映像の出力では、6K相当の情報量を凝縮して4K映像にすることができる。この処理で使う撮影範囲は、撮影モードや記録設定によって変化する。
ISO800とISO2500を基準感度として使い分ける
撮像した映像の感度設定には、ISO800とISO2500を基準とするデュアル・ベースISOを用いる。ソニーは、一般的なカメラで感度を上げる際のノイズ増加に対し、この機能では2つの基準感度のノイズレベルがほぼ同等になるとしている。暗い場面では高い方の基準感度を使い、ノイズを抑えた映像を記録する仕様だ。
基準感度の選択を自動化する撮影モードも備える。Cine EI Quickでは、撮影者が選んだExposure Index(EI、露出指標)に連動し、基準ISO感度を800または2500へ切り替える。
階調を編集向けに記録し、4Kで毎秒120フレームにも対応
感度を設定した映像は、カラーグレーディングを前提とするS-Log3で記録できる。明暗を記録できる幅を示すラチチュードは、S-Log3動画撮影時のソニー内部測定で14+ストップとなる。記録形式はLong GOPとIntraの両方式で4:2:2 10bitに対応し、豊かな階調を生かした編集ができるとしている。
動きを細かく記録する場合は、3840×2160画素の4K映像を最大120fpsで本体内に保存できる。この撮影では画角が約38%クロップされるため、高フレームレートを使う際には撮影範囲も変わる。
撮影中の色の仕上がりをLUTで確認し、編集へ引き継ぐ
編集を前提とするLog映像は、色の変換設定であるLUTを使い、仕上がりを想定したモニター表示で確認できる。FX30は3つのLog撮影モードすべてで好みのLUTを表示に使用でき、メモリーカードから最大16個のユーザーLUTを.cube形式で取り込める。
撮影時に表示したLUTファイルは、映像のメタデータにも記録できる。その情報は、映像編集用ソフトウェアのCatalyst Browse、Catalyst Prepare、Adobe Premiere Pro用のCatalyst Prepare Pluginで活用でき、撮影中に確認した色の仕上がりを編集へ引き継ぐ。ソニーは、このカメラを国内で10月14日に発売する予定だ。