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ソニーの屋内測位、歩行推定に磁場を重ねて人の向きも取得

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    カインズの6店舗で、業務端末を通じて従業員の業務状況を自動収集する実証が進んでいる。

  2. 実現の仕組み

    スマートフォンのセンサーで歩行を推定し、ビーコンで位置を補正したうえで地磁気を重ねる。

  3. 得られた結果

    ソニー調べでは、約13,000平方メートルの測位用マップを2人で約3.5時間で作成できる。

  4. 従来との違い

    ソニーは、ビーコンだけでは取得が難しかった人の向きまで、屋内でリアルタイムに取得できるとしている。

ホームセンターの通路を歩く従業員がスマートフォンを手にし、棚のビーコンと床面の歩行軌跡、地磁気の輪郭で屋内位置と向きを推定する仕組みを示すイラスト。
AI生成画像

スマートフォンの歩行推定をビーコンと地磁気で補強し、屋内にいる人の位置と向きを取得する。ソニーの屋内行動分析プラットフォーム「NaviCX」は、この測位を店舗での行動分析につなぎ、7月1日に提供を開始する。

歩行の推定をビーコンと地磁気で補強する

屋内行動分析プラットフォームのNaviCXは、スマートフォンのジャイロセンサーと加速度センサーを使い、歩行による移動を推定する。ソニーが開発したPDR(歩行者自律航法)は、端末の微妙な揺れのパターンからAIで歩行者の動きの特徴を抽出し、移動方向と移動距離を求める。

この推定位置を、施設内に設置した近距離無線の発信機であるビーコンの情報で補正する。さらに地磁気の情報を使って測位精度と人の向きの推定を補強し、ソニーは、ビーコンだけでは取得が難しかった向きの情報もリアルタイムに取得できるとしている。

アプリで取得した動線を滞留時間や作業割合へ

事業者は、ソニーが提供するSDKをスマートフォン用アプリケーションに組み込み、測位対象者の許可に基づいて行動データを取得する。そのデータを蓄積する管理者向けの分析・可視化ツールはSaaSとして提供され、位置や移動軌跡の表示に加えて、ヒートマップや各種グラフを作成する。

分析対象には、特定エリアでの滞留時間や各通路の通行量が含まれる。従業員については作業ごとの時間割合も扱い、移動の記録と業務に費やした時間を把握するためのデータを提供する。

現地のマップ作成とビーコン設置を抑える

測位に使うマップは、ソニーが無償提供するスマートフォン用アプリケーションを使い、ガイドに従って現地で作成する。ソニー調べでは、約13,000平方メートルの規模を2人で作業する場合、約3.5時間でマップを作成できる。準備時間は対象エリアの環境によって異なる。

ソニーは、PDRにビーコンと地磁気を組み合わせることで、ビーコンの設置数を抑えられるとしている。必要な台数は、測位するエリアの広さと希望する測位精度によって変わる。

6店舗で業務データを収集し、来店客の試験へ

ホームセンターチェーンのカインズは、3月から6店舗でNaviCXの実証実験を行っている。業務端末を通じて従業員の業務状況を自動収集しており、店舗でのデータ取得がすでに進んでいる。

来店客を対象とするトライアルは、6月から実施する予定だ。ソニーは、この屋内行動分析サービスを7月1日に提供開始する。