8基のスピーカーを48mm間隔で並べ、それぞれのDSPで音を届ける方向や角度を調整する。ソニーが開発した業務用スピーカーSLS-1Aは、この指向性制御を備え、専用PCアプリケーションから視聴位置に合わせた設定ができる。
磁性流体で支える8基の振動板を一列に配置
ソニーが開発した業務用パワードラインアレイスピーカーSLS-1Aは、平面で四角い振動板を持つスピーカーを8基搭載する。各振動板は磁性流体で支えられ、ダンパーを使わない構造になっている。
8基は48mmの等間隔で一列に並ぶ。このスピーカー列と最大出力10Wのアンプ8チャンネルを、幅384mm、高さ92mm、奥行き110mmの筐体に収めた。
各ユニットのDSPで音を届ける方向を設定
一列に並ぶ各スピーカーユニットには、サンプリングレート96kHzのDSPを内蔵する。ソニーは、この個別の信号処理で音を届ける方向や角度を制御し、階段状に座席が並ぶ会場でも均一に音を届けられるとしている。
音を広げる範囲は、スピーカー列の向きにも関わる。ソニーによると、ラインアレイ方式は縦配置で垂直方向、横配置で水平方向への音の広がりを抑える。
最大6台の配置とPC設定を組み合わせる
スピーカー本体は最大6台まで連結でき、縦配置と横配置の両方に対応する。配置に合わせた音の方向や角度は、専用PCアプリケーションのLine-Array Speaker Managerから設定できる。
音声の接続には、デジタルオーディオネットワーク規格Danteを利用できる。Dante対応機器とのシステム構築に対応し、ネットワーク経由で音声を扱う構成に組み込むことができる。
上下のスピーカーを調整して画面内に音を定位
横配置を使う用途には、大画面ディスプレイとの組み合わせがある。ソニーは、画面の上下にスピーカーを置くことで、画面内から音が出ているように聞こえる仮想音源を生成できるとしている。
この定位には、上下それぞれのスピーカーから視聴位置までの距離を測定し、その差に応じた遅延量を設定する。さらに視聴位置に合わせてイコライザーで周波数特性を、ゲインで音量を調整する。