Technology

ソニーの無線イヤホン、2つのフィードバックマイクで低音の騒音を抑制

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    完全ワイヤレスイヤホンWF-1000XM5は、24bitの信号処理とアナログ変換に対応する2つの新しいプロセッサーを搭載した。

  2. 実現の仕組み

    低音域の再生能力を高めた新ドライバーが逆位相波を生成し、騒音を相殺する。

  3. 得られた結果

    ソニーは、フィードフォワードマイクに加えて2つのフィードバックマイクを搭載し、低音域の騒音抑制性能を向上させたとしている。

  4. 従来との違い

    ドライバーの薄型化やSiPの採用などにより、本体体積を従来機WF-1000XM4より約25%小型化した。

木のテーブルに置かれた白い無銘のワイヤレスイヤホンへ低音の波が届き、イヤホンから出る逆向きの波で弱まる様子を描いた編集イラスト。横にはシリコン製イヤーピースがある。
AI生成画像

完全ワイヤレスイヤホンWF-1000XM5は、2つの新しいプロセッサーと複数のマイク、新ドライバーを組み合わせて騒音を抑える。ソニーは、2つのフィードバックマイクの搭載で低音域のノイズキャンセリング性能が向上したとしている。

2つのプロセッサーがマイクを制御する

WF-1000XM5は、統合プロセッサーV2と高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN2eを組み合わせた。ソニーによると、この構成が環境に合わせてノイズキャンセリング性能を最適化するという。

マイクの制御はQN2eが担う。フィードフォワードマイクに加えて2つのフィードバックマイクを搭載しており、ソニーはこの集音構成によって低音域の騒音抑制性能が向上したとしている。

新ドライバーの逆位相波とイヤーピースで騒音を抑える

騒音を相殺する音を出すのは、新しいドライバーユニットのダイナミックドライバーXだ。直径は8.4mmで、従来機WF-1000XM4より口径を拡大した。ソニーは、低音域の再生能力を高めたことで、高精度な逆位相波を生成してノイズを相殺すると説明している。

高音域のノイズは、耳に装着するノイズアイソレーションイヤーピースでも低減する。サイズはSS、S、M、Lの4種類を用意し、耳の形に合わせて装着できる。

騒音抑制を担う構成が24bitの音楽再生にも対応

2つのプロセッサーは、音楽再生時の24bit信号処理と高品質なアナログ変換にも対応する。その音を再生する新ドライバーの振動板は、中央のドーム部と周囲のエッジ部で異なる素材を組み合わせている。ソニーは、このドライバーが低音域から高音域まで広帯域を再生するとしている。

無線で音声を受け取る際には、高音質コーデックのLDACを利用できる。伝送する情報量は、Bluetooth A2DPのSBCを328kbps、44.1kHzで使用する場合と比べて最大約3倍となる。

口径を広げたドライバーを薄くし、本体体積を約25%削減

ドライバーは口径を広げる一方で薄型化し、本体にはSiPも採用した。SiPはSystem in Packageの略で、半導体製造技術を用いて1つの小型モジュールに凝縮する手法を指す。こうした変更などにより、本体体積はWF-1000XM4より約25%小さくなった。

本体形状は耳形状のスキャンデータと実測データに基づき設計した。耳の内側に沿う曲線を採用し、耳との接触面で本体を支える。ソニーは9月1日に発売する予定だ。