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火星の岩盤に幅3〜4ミリの円盤状構造を観測

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    火星探査車キュリオシティは、円盤状構造を見つけた場所を少し越え、次の掘削候補地点のそばまで移動した。

  2. 実現の仕組み

    アーム先端の接写カメラは焦点位置を変えて撮影し、機上で画像を合成して岩盤の細部を捉えた。

  3. 得られた結果

    ブラシで清掃した岩盤には、幅約3〜4ミリ、厚さ約1ミリの円盤状構造が写っていた。

  4. 従来との違い

    最近の調査地点で見ていた細かい層状の岩盤から、小さな円盤状構造が入り交じる岩盤へ観測対象が変わった。

火星の岩盤に点在する幅3〜4ミリほどの円盤状構造を、キュリオシティのアーム先端カメラが接写する様子を描いた編集イラスト
AI生成画像

火星の岩盤で、幅約3〜4ミリの円盤状構造が入り交じる様子をキュリオシティが捉えた。最近調べていた細かい層状の岩盤とは異なる形態で、NASAは撮影と組成測定を計画した。鉱物の同定に向けた次の掘削対象も選定している。

細かい層状の岩盤から円盤状構造の集まりへ

NASAの火星探査車キュリオシティは、硫酸塩を含む地層の調査中に、小さな円盤状の構造が入り交じって表面を覆う岩盤を観測した。最近の調査地点で続いていた細かい層状の岩盤とは、表面の形態が異なる。ブラシで清掃した観測対象「Salar de Vacas」では、円盤状構造の幅は約3〜4ミリ、厚さは約1ミリだった。

NASAはこの形について、特定の鉱物が結晶として成長する際に生じた可能性を挙げている。もう一つの候補は、硬い岩石層が砕け、その破片が集まったという成因だ。円盤状の外形だけでは、どちらの成因かは決まっていない。

焦点位置の異なる画像を合成して細部を捉える

Salar de Vacasの接写を担ったのは、ロボットアーム先端のカメラMAHLIだ。同じ対象を異なる焦点位置で撮影し、機上で複数の画像を合成することで、できるだけ多くの構造に焦点を合わせた。

合成画像には円盤状構造とともに、粉じん除去用のブラシが作ったくぼみも写っている。形態をさらに詳しく調べるため、円盤状構造を含む別の観測対象「Yungay」と「Chiu Chiu」では、撮影装置MastcamとMAHLIによる撮影を計画した。

形態の撮影から組成測定と鉱物同定へ

岩盤の形態に加えて組成を調べるため、NASAは3つの観測対象でLIBS観測を、Salar de Vacasでは分析装置APXSによる測定を計画した。撮影で捉えた円盤状構造を含む岩盤に、組成を調べる観測を組み合わせる。

鉱物の同定には、X線回折装置CheMinのデータが必要になる。その測定には掘削を伴うため、探査計画は次の掘削地点を選ぶ段階へ進んでいる。

前回の掘削地点から1キロ以上進んで対象を選定

キュリオシティは、前回の掘削地点「Campo Marte」から1キロメートル以上走行している。円盤状構造を観測した場所を少し越えた、有望な掘削候補地点のそばまで移動した。次の掘削は、侵食で形成された境界面を越えてから初めてとなる。

NASAは具体的な掘削対象を選び、アームが届く範囲へ入れるための短距離移動を計画した。まず接触観測を行い、順調に進めば荷重をかける試験を経て掘削へ進む予定だ。