火星の岩盤で、幅約3〜4ミリの円盤状構造が入り交じる様子をキュリオシティが捉えた。最近調べていた細かい層状の岩盤とは異なる形態で、NASAは撮影と組成測定を計画した。鉱物の同定に向けた次の掘削対象も選定している。
細かい層状の岩盤から円盤状構造の集まりへ
NASAの火星探査車キュリオシティは、硫酸塩を含む地層の調査中に、小さな円盤状の構造が入り交じって表面を覆う岩盤を観測した。最近の調査地点で続いていた細かい層状の岩盤とは、表面の形態が異なる。ブラシで清掃した観測対象「Salar de Vacas」では、円盤状構造の幅は約3〜4ミリ、厚さは約1ミリだった。
NASAはこの形について、特定の鉱物が結晶として成長する際に生じた可能性を挙げている。もう一つの候補は、硬い岩石層が砕け、その破片が集まったという成因だ。円盤状の外形だけでは、どちらの成因かは決まっていない。
焦点位置の異なる画像を合成して細部を捉える
Salar de Vacasの接写を担ったのは、ロボットアーム先端のカメラMAHLIだ。同じ対象を異なる焦点位置で撮影し、機上で複数の画像を合成することで、できるだけ多くの構造に焦点を合わせた。
合成画像には円盤状構造とともに、粉じん除去用のブラシが作ったくぼみも写っている。形態をさらに詳しく調べるため、円盤状構造を含む別の観測対象「Yungay」と「Chiu Chiu」では、撮影装置MastcamとMAHLIによる撮影を計画した。
形態の撮影から組成測定と鉱物同定へ
岩盤の形態に加えて組成を調べるため、NASAは3つの観測対象でLIBS観測を、Salar de Vacasでは分析装置APXSによる測定を計画した。撮影で捉えた円盤状構造を含む岩盤に、組成を調べる観測を組み合わせる。
鉱物の同定には、X線回折装置CheMinのデータが必要になる。その測定には掘削を伴うため、探査計画は次の掘削地点を選ぶ段階へ進んでいる。
前回の掘削地点から1キロ以上進んで対象を選定
キュリオシティは、前回の掘削地点「Campo Marte」から1キロメートル以上走行している。円盤状構造を観測した場所を少し越えた、有望な掘削候補地点のそばまで移動した。次の掘削は、侵食で形成された境界面を越えてから初めてとなる。
NASAは具体的な掘削対象を選び、アームが届く範囲へ入れるための短距離移動を計画した。まず接触観測を行い、順調に進めば荷重をかける試験を経て掘削へ進む予定だ。