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EVの駆動・充電など8機能を1個のマイコンで制御

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    EV用駆動ユニットに充電やバッテリー管理を加えた8機能を、単一マイコンで制御する概念実証が完成した。

  2. 実現の仕組み

    車載制御用32ビットマイコンRH850/U2Bと電源管理ICを各1個使い、統合した機能全体を制御する。

  3. 得られた結果

    ルネサスが示したインバーターの出力は70〜100kWで、最高効率は99%以上となった。

  4. 従来との違い

    機能ごとに制御部品を置く構成から制御を集約し、ルネサスは部品数、コスト、サイズを削減したとしている。

明るい工房で、モーター・減速機・インバーターを組み合わせたEV駆動ユニットを車体に搭載し、そばの作業台に並ぶ充電・電源管理モジュールと中央の制御器を図解したイラスト。
AI生成画像

EVの駆動、充電、電源管理など8機能を、1個のマイコンと1個の電源管理ICで制御する概念実証が完成した。ルネサス エレクトロニクスとニデックが共同開発し、システムレベルの動作試験を終えた。

駆動ユニットに充電と電源管理を組み込む

EV用駆動ユニットのE-Axleは、駆動モーター、減速機、インバーターを組み合わせる。ルネサス エレクトロニクスとニデックが共同開発した「8-in-1」の概念実証は、この構成に充電や電源管理の機能を加えた。

追加したのは、DC/DCコンバーター、車載充電器、電力分配ユニット、バッテリー管理システム、車両用PTCヒーター制御の5機能だ。駆動側の3機能と合わせた8機能を、単一のマイコンで制御する。

マイコンと電源管理ICを各1個へ集約

ルネサスによると、一般的な構成では各機能の制御に専用のマイコンと電源管理ICを使う。今回の概念実証では、それぞれ1個で8機能全体を制御する構成へ集約した。

制御には車載用32ビットマイコンRH850/U2Bを使い、その電源をマイコン用の電源管理ICが担う。ルネサスは、この制御統合によって部品数、コスト、サイズを削減したとしている。

駆動用インバーターは70〜100kW

統合した電力変換部分について、ルネサスが示したインバーターの出力は70〜100kW、最高効率は99%以上だ。この効率値は、8機能全体ではなくインバーターの性能を示す。

充電と電源変換の部分には、充電電力6.6kWの車載充電器と、出力1.5kWのDC/DCコンバーターを組み込んだ。駆動用の電力変換とともに、これらも単一マイコンによる制御の対象となる。

システム試験を終えた参照設計を展開へ

ニデックはモーターと減速機を提供し、ルネサスは半導体や参照設計などを提供した。ルネサスは、組み合わせた概念実証のシステムレベルの試験を完了し、動作性能を確認したとしている。

検証を終えた参照設計は、機能数の異なる統合システムへ展開する計画の基になる。ルネサスは、この設計を基に、さまざまな機能数のシステム向けに一式の半導体ソリューションを提供する予定だ。