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ヘリの障害物を距離別に色表示する救助支援装備が承認

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    ヘリコプター用救助支援装備HeROSSは、障害物の方向・距離と機体後方・下方の映像を乗組員へ表示できる。

  2. 実現の仕組み

    機体下部の左右に置くLiDARが障害物を捉え、距離に応じて緑・黄・赤の3段階で表示する。

  3. 得られた結果

    表示器は機内Wi-Fiで最大4台に接続でき、タブレットとヘルメット装着型の表示器から選べる。

  4. 従来との違い

    H145//BK117 D-3用のオプション装備HeROSSが、国土交通省航空局の追加型式設計承認を取得した。

森林に近い山間部でホバリングする救助ヘリコプター。機体下部の左右のセンサーから周囲へ走査範囲が広がり、近くの樹木を緑・黄・赤で距離別に示している。機内では乗員が表示器を確認している。
AI生成画像

ヘリコプター周囲の障害物をLiDARで捉え、距離別の色表示で乗組員に伝える救助支援装備「HeROSS」が追加型式設計承認を取得した。H145//BK117 D-3向けの装備で、機体後方・下方のカメラ映像も機内の表示器へ送る。

障害物に囲まれたホバリングを監視する装備

救助支援装備HeROSSは、ヘリコプター「H145//BK117 D-3」に取り付けるオプション装備品だ。川崎重工業がセントラルヘリコプターサービス、島津製作所と共同開発し、2024年9月18日に国土交通省航空局から追加型式設計承認(STC)を取得した。

川崎重工業が想定する用途は、森林や山岳地帯など、周囲に障害物がある環境での救助活動だ。こうした場所でのホバリングに伴う障害物監視を、機体に取り付けたセンサーと機内の表示器で支援する。

左右のLiDARが機体周囲を捉える

周囲を捉えるセンサー・ポッドは、機体下部の左右の搭乗用ステップに取り付ける。それぞれのポッドに、レーザーレーダーのLiDARと機外監視カメラを収める。

川崎重工業の仕様では、LiDARの水平検知範囲は左側が0〜−190度、右側が0〜190度となる。垂直方向は上方15度から下方−15度を16本のレーザーでセンシングし、飛散物によるノイズを除去するプログラムも実装している。

障害物の距離を3色で伝える

検出した障害物の情報を扱う主計算機は、島津製作所が製造する障害物情報生成装置だ。表示器には障害物の方向と距離を示し、距離に応じて緑・黄・赤の3段階で色分けする。

障害物を表示する距離範囲は、基準面から5〜30mに設定されている。障害物の位置と距離を画面上で伝えることで、乗組員への注意喚起を行う。

後方・下方の映像を最大4台の表示器へ送る

センサー・ポッドのカメラは、機体後方と下方の2方向を捉える。表示器はその映像も表示し、LiDARによる障害物情報とともに周囲の安全確認を補助する。

主計算機と表示器の通信には機内Wi-Fiを使い、最大4台の表示デバイスを無線接続できる。表示器はタブレットか、ヘルメットに装着するヘルメット・マウンテッド・ディスプレイ(HMD)から選択でき、対地速度と垂直速度も表示する。