生成AIが参照する情報の類似検索を、索引をDRAMへ配置せずSSD上で直接実行する。キオクシアが公開した検索ソフトウェアKIOXIA AiSAQは、この方式によって大規模なデータセットへの対応とデータベースの素早い切り替えを支えるとしている。
ベクトルの類似検索をSSD上で実行する
検索拡張生成(RAG)で使うベクトルデータベースは、データを特徴ベクトルとして蓄積する。近似最近傍探索(ANNS)は、蓄積したベクトルと検索対象のベクトルの類似性を使い、問い合わせに関連する情報を探す。
キオクシアは、この探索をSSD向けに最適化した検索ソフトウェアKIOXIA AiSAQを、1月28日にオープンソースとして公開した。索引データをDRAMへ配置せず、SSD上で直接検索することが処理方式の中心となる。
DRAMへの依存を抑えて10億規模のデータに対応
キオクシアによると、従来の近似最近傍探索は、高速な検索に必要な性能を得るためにDRAMを利用してきた。SSD上で直接検索する方式では、大規模なデータベースを限られたDRAM資源に依存せず動かすことができるという。
この検索ソフトウェアは、ごく少ないメモリー使用量で10億規模のデータセットに対応するとしている。検索用の索引をDRAMへ配置しない構成によって、データ規模を拡張する際のメモリーへの依存を抑える。
索引の読み込みを省きデータベースを切り替える
索引の配置先は、検索時のメモリー使用だけでなく、データベースを起動する手順にも関わる。キオクシアは、索引データをDRAMへ読み込む必要がなくなるため、ベクトルデータベースを即座に起動できるとしている。
この起動方式は、同じサーバー上で利用者別やアプリケーション別のデータベースを円滑に切り替えることを支える。検索対象を切り替える際にも、索引をDRAMへ読み込む手順を必要としない。
共有ストレージの索引を複数サーバーから使う
クラウド向けには、計算側から分離したストレージへ索引を保存し、複数のサーバーで共有する構成に対応する。索引の保存先を共有することで、検索に使うデータを複数の計算サーバーから利用することができる。
キオクシアは、この構成が利用者やアプリケーションに応じた検索性能の動的な調整を支えるとしている。物理サーバー間で検索インスタンスを迅速に移行することも可能になるという。