神戸発電所3・4号機で、蒸気漏えい検知と運転最適化アルゴリズムを加えた異常診断システムの本運用が始まった。IHIによると、設備の運転データから異常を検出し、ボイラ効率に影響する事象も分析・可視化できるようになった。
65万kWの2基で診断機能を本運用
本運用の対象は、コベルコパワー神戸第二が所有する神戸発電所3・4号機で、発電出力は1基当たり65万kWとなる。IHIが開発・納入した発電プラント向け運転・保守支援システム「MEDICUS NAVI」に、異常診断機能を組み込んでいる。
遠隔監視に診断と最適化の機能を追加
IHIは2020年度から運転データをリアルタイムで遠隔監視するシステムを提供し、2023年度に異常診断を追加した。その診断システムへ2025年度に導入したのが、検証を進めていた蒸気漏えい検知機能と運転最適化アルゴリズムだ。
出力や外部環境の違いを考慮して設備を診断
異常診断の基盤となる異常検知モデル「I-ASTA」は、IHI独自の診断手法「IHI-MT法」を用いる。この手法は統計的手法のMT法を応用し、発電所の出力変動や外部環境の変化による条件の違いを考慮しながら、設備の状態を診断する。
蒸気漏えいを検知し、ボイラ効率に関わる事象を可視化
蒸気漏えい検知機能には機械学習モデルを使う。IHIによると、導入した診断機能によって各設備の運転データに基づく高精度な異常検出が可能になったという。
運転最適化アルゴリズムは、ボイラ効率に影響する事象の分析・可視化を担う。IHIは、このアルゴリズムの導入で、異常の検知に加えて効率に関わる事象も分析・可視化できるようになったとしている。