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42,000m³級の低圧液化CO₂輸送船が基本設計承認を取得

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    42,000m³クラスの低圧液化CO₂輸送船で、標準化に向けた基本設計の承認取得が完了した。

  2. 実現の仕組み

    低温液化ガス船の運航知見を組み合わせ、液化CO₂の取り扱い作業に潜むリスクを検証して安全面の設計方針を策定した。

  3. 得られた結果

    日本海事協会の鋼船規則N編に基づく審査を経て、基本設計が技術要件や安全性の基準を満たすと承認された。

  4. 従来との違い

    共同で標準設計を進める覚書に基づく取り組みが、初の具体的成果となる基本設計承認の取得に至った。

穏やかな海を進む大型の低圧液化CO₂輸送船。遠景に沿岸の工業施設が見える。
AI生成画像

42,000m³クラスの低圧液化CO₂輸送船が、取り扱い作業のリスク評価を経て基本設計承認を取得した。低温液化ガス船の運航知見から安全面の設計方針を策定し、国内のCO₂回収・貯留事業に向けた標準設計へ反映する。

42,000m³級の船型で承認を取得

三菱造船、海運会社の川崎汽船、商船三井、日本郵船、共同営業設計会社の日本シップヤード、共同設計販売会社のMILESは、42,000m³クラスの低圧液化CO₂輸送船について基本設計承認(AiP)を取得した。承認したのは船級協会の日本海事協会(ClassNK)で、対象は標準化を進めている船型の基本設計となる。

液化ガス船の運航知見で取り扱いリスクを評価

安全性の評価対象は、液化CO₂の取り扱い作業だ。川崎汽船、商船三井、日本郵船が持つ低温液化ガス輸送船の運航知見を組み合わせ、低圧液化CO₂特有のリスクを検証した。

評価には、設計概念に潜む危険要因を洗い出す手法HAZIDを用いた。この手法でリスクの大きさや対策の有効性を評価し、その検証を踏まえて6社が安全面の設計方針を策定した。

鋼船規則N編で基本設計を審査

策定した設計方針を伴う基本設計は、ClassNK鋼船規則N編に基づく審査を受けた。AiPは、認証機関が基本設計を審査し、技術要件や安全性の基準を満たすと承認したことを示す。今回確定した成果は、この基本設計段階の承認である。

共同標準設計の枠組みから初の具体的成果

今回の承認取得は、MILESを活用する標準設計スキームの初の具体的成果となった。6社は2025年12月に締結した覚書に基づき、液化CO₂輸送船の標準化を進めている。

標準化する輸送船は、国内のCO₂回収・貯留事業(CCS)で、回収したCO₂を貯留地へ運ぶためのものだ。取り扱い作業のリスク検証から策定した安全面の設計方針は、この輸送船の標準設計へ反映する。