Semiconductor

3方式を同時実行する新型半導体マスク検査装置

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    新型マスク検査装置は、設計データとの照合、隣接パターンの比較、外部参照を使わない検査を最大3方式同時に実行できる。

  2. 実現の仕組み

    自社製266nmレーザーと独自アルゴリズムを組み合わせ、異なる検査方式を同時に動かす。

  3. 得られた結果

    レーザーテックは、マスク1枚当たりの検査時間を最短22分としている。

  4. 従来との違い

    MATRICSプラットフォームの光学系を全面的に再設計し、新しい画像処理エンジンを搭載した。

検査ステージ上の半導体マスクを光学ヘッドが走査し、設計パターンとの照合、隣接ダイ同士の比較、参照なしの検査を色分けした図形で示す編集イラスト。
AI生成画像

成熟ノード向けの新型マスク検査装置「MATRICS X712 Series」は、比較対象が異なる最大3方式の検査を同時に実行する。光学系と画像処理エンジンを刷新し、レーザーテックはマスク1枚当たり最短22分で検査できるとしている。

光学系と画像処理を刷新し、3方式を同時に動かす

レーザーテックが発売したMATRICS X712 Seriesは、成熟ノード向けの半導体マスク検査装置だ。MATRICSプラットフォームを基盤に、光学系を全面的に再設計し、新しい画像処理エンジンと強化したユーザーインターフェースを搭載した。

レーザーテックによると、この装置は自社製の波長266nmのレーザーと独自アルゴリズムを使い、DDB、dd、SDという最大3方式の検査を同時に実行できる。マスク1枚当たりの検査時間は最短22分としている。

設計データ、隣接ダイ、参照なしの3つの判定方法

DDBは、マスク上のパターンを設計データと照合し、その差異を欠陥として扱う。ddでは比較対象が同じマスク上の隣接するダイのパターンとなり、両者の差異を欠陥として扱う。

SDは外部の参照対象を使わず、ダイ内部の欠陥を検出する。設計データを参照するDDBや隣接パターンを参照するddとは、欠陥検出に使う参照対象の有無が異なる。

5〜7インチのマスクと既存のデータ形式に対応

検査対象のマスクサイズは5、6、7インチに対応する。材料もcr、MoSi、OMOGを含む複数種類を扱う。

検査装置へ渡すデータには、MEBES、OASISなどのデータベース形式を使用できる。設計データとの照合を行う検査方式に加え、入力データの形式にも複数の選択肢を持つ。

検査レシピと結果を複数装置で集中管理

装置は自動校正機能を備える。検査レシピを管理するインターフェースも搭載し、校正と検査条件の管理を装置の運用機能に組み込んだ。

集中ストレージは、複数装置の検査レシピと検査結果を管理する。用途にはマスク製造工程での欠陥検査と品質保証検査に加え、ウェハー工場でのマスク受け入れ検査や定期的な品質保証検査が含まれる。