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三菱電機、インバーターの設計・実機評価データを無償提供へ

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    第8世代IGBTを使う試作インバーターでは、熱特性と短絡保護の実機評価が行われている。

  2. 実現の仕組み

    対象の3レベルインバーターは、中間電位を生成して出力電圧を3段階で制御する。

  3. 得られた結果

    三菱電機は、試作機の形状・部品配置・回路を含む設計・検証データの無償提供を6月28日に始める予定だ。

  4. 従来との違い

    提供対象の試作インバーターには、第8世代IGBTを搭載したLV100型とNX型のモジュールが組み込まれている。

太陽光パネルの見える明るい評価室で、内部の汎用IGBTモジュールを見せた試作インバーター筐体。
AI生成画像

第8世代IGBTを組み込んだ3レベル試作インバーターの設計と実機評価を、電力変換システムの開発に利用するためのデータ提供が始まる。三菱電機は、形状・部品配置・回路や熱特性・短絡保護の評価データを無償提供するサービスを6月28日に開始する予定だ。

中間電位で出力電圧を3段階に制御

電力変換システムであるPCSは、直流と交流の間で電力を変換する。大規模太陽光発電などに使うメガワット級の高電圧・大容量PCSについて、三菱電機は、高効率化と小型化に3レベルインバーター構成が必要だとしている。

この構成では、中間電位を生成して出力電圧を3段階で制御する。今回のデータ提供は、この3レベル構成を採用した独自の試作インバーターを対象とする。

容量に応じた2種類のIGBTモジュールを搭載

試作インバーターには、電力制御用半導体のIGBTをモジュール化したLV100型とNX型が組み込まれている。両型とも、第8世代IGBTを搭載する。

対象となる1.2kVのIndustrial LV100型IGBTモジュールは、大容量PCS向けだ。Industrial NX型IGBTモジュールは中・大容量PCS向けで、データ提供は容量の異なるPCS向けの両型を扱う。

形状・配置・回路に実機評価データを組み合わせる

設計データには、試作インバーターの形状、部品配置、電気回路が含まれる。検証データでは、その試作機で実際に評価した熱特性と短絡保護を扱う。

提供対象には、台湾の研究機関である工業技術研究院(ITRI)との技術協力で得られた実験結果も含まれる。設計情報に加えて、試作機を用いた評価の情報まで提供する計画だ。

部品選定から検証までを支える無償サービス

三菱電機は、これらのデータを太陽光発電などの再生可能エネルギー向けPCSの開発に役立てることを目指す。部品選定、設計、製造、検証の負担を軽減し、開発を速めることが狙いだ。

設計・検証データを提供するサービスは無償とする。開始は2026年6月28日を予定している。