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船舶の燃料消費推定に船型・水槽試験データを接続

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    船舶性能評価ソフトウェアへ船型形状と性能データを取り込み、燃料消費推定と実船データに基づく性能評価に利用できるようになった。

  2. 実現の仕組み

    動力推定・船型選定システムMiPoLin®が、水槽試験結果と船舶設計データを活用して生成したデータを評価側へ渡す。

  3. 得られた結果

    連携機能を備えた燃料消費推定用と実船データ解析用の2つの更新版が、海上技術安全研究所のクラウドで公開された。

  4. 従来との違い

    船の主要目から形状と性能を推定する従来の入力支援に、船舶・水槽試験データベースとの接続が加わった。

水槽で曳航される船型模型から、船型断面の重なりを介して、海上を進む大型船へつながる様子を描いた編集イラスト。
AI生成画像

船舶性能評価ソフトウェアOCTARVIAに、船型形状と性能データを取り込む連携機能が加わった。動力推定・船型選定システムMiPoLin®の出力を、船舶の燃料消費推定と実船モニタリングデータの解析へ接続する。

船型と性能のデータを受け取る2つの更新版

海上技術安全研究所と三菱造船によると、OCTARVIAのプログラムはMiPoLin®が生成した船型形状と性能データを取り込めるようになった。海上技術安全研究所は、この連携機能を追加したOCTARVIA-web V2.1とSALVIA-OCT.-web V2.2を6月5日に研究所のクラウドで公開した。

入力元を支える1,200件超の水槽試験

入力元となるMiPoLin®は、三菱造船が開発した、船の所要動力を推定して船型を選定するシステムである。その推定・選定には、三菱長崎試験水槽で100年以上にわたり蓄積された1,200件超の水槽試験結果と、420隻超の船舶設計データを活用する。

主要目からの推定にデータベース接続を追加

従来の評価プログラムでは、船の主要寸法などの主要目から船型形状と性能を推定する入力支援が利用できた。今回の更新では、その入力経路に加え、船舶データベースと水槽試験データベースを評価プログラムへ接続する経路が加わった。

燃料消費の推定と実船の性能評価へ渡す

取り込んだデータの利用先は、燃料消費の推定と実船データの解析である。OCTARVIA-webは船舶のライフサイクルを通じた燃料消費量を推定し、SALVIA-OCT.-webは実船のモニタリングデータを解析して船舶性能を評価する。海上技術安全研究所と三菱造船は、この連携により海運会社などが燃料消費量をより正確に推定できるとしている。