車載カメラ4系統の映像を同時に処理し、1本のデータバスでSoCへ送るデコーダーRAA279974が登場した。映像伝送方式AHLのアナログ信号を受ける構成で、カメラ側の配線には非シールドのツイストペアケーブルを使用できる。
アナログ信号でカメラ映像を運ぶ
ルネサス エレクトロニクスの車載映像伝送方式Automotive HD Link(AHL)は、変調したアナログ信号で映像を運ぶ。ルネサスによると、非シールドのツイストペアケーブルと標準コネクターを使い、20〜30mの伝送に対応する。
この伝送方式には、既存の標準画質アナログ映像用ケーブルとコネクターも使用できる。カメラから受信側までの接続部材として、こうした既存の配線部材も選択できる。
受信側を1チャネルから4チャネルへ広げる
AHLで届いた映像を受ける新しい車載映像デコーダーRAA279974は、4つの入力を同時に処理する。これまでの製品群にある1チャネルの映像エンコーダーRAA279971と1チャネルの映像デコーダーRAA279972に、4チャネルの受信デバイスが加わった。
伝送する映像の形式は、AHLの対応範囲から選ぶことができる。VGAから720p・毎秒60フレーム、または1080p・毎秒30フレームまでに対応している。
4系統の出力をSoCの単一バスへ渡す
受信した4系統の映像は、MIPI-CSI2出力のVirtual Channelを使って単一のデータバスでSoCへ送ることができる。Virtual Channelは、複数の映像チャネルを一つの接続で扱うための機能だ。ルネサスは、この出力構成によってSoCの入力ポートを節約できるとしている。
高解像度映像に必要なクロックは、27MHzの水晶クロックを基に内蔵PLLが生成する。外部の水晶クロックから、映像処理に必要な周波数を内部で作る構成になっている。
非シールド配線で試験を通過し、4台のカメラで評価
ルネサスは、AHLが非シールドのツイストペアケーブルを使ったBCIおよびCISPR25のEMC/EMI試験に合格したとしている。試験で使った配線は、AHLが映像伝送に対応する非シールドのケーブルである。
新しいデコーダーのサンプルと評価ボードは、1月25日から提供されている。評価システムRTKA279974ZK0000BUも用意され、1チャネルのエンコーダーRAA279971を組み込んだAHLカメラ4台が含まれる。