タイミングの揺らぎを実効値で25フェムト秒とするクロックIC群FemtoClock 3が発売された。クロック生成に加え、同期とジッター低減の動作モードを単一チップに備え、高速通信機器のクロック構成を支える。
48~73MHzの水晶振動子から高速通信の基準クロックを生成
ルネサス エレクトロニクスが公表したFemtoClock 3のジッター性能は25fs-rmsだ。ジッターはクロックのタイミングの揺らぎを指し、この値はその実効値が25フェムト秒であることを示す。
このクロックICは、一般に入手可能な48~73MHzの水晶振動子を使う。ルネサスは、この構成で112Gbpsおよび224GbpsのSerDes設計に必要な位相雑音とジッターの要件を満たすとしている。通信速度の数値はSerDesの伝送レートを表し、水晶振動子の周波数とは区別される。
最大4系統の周波数と8・12出力を一つのデバイスに
基準クロックをシステム内へ供給するため、FemtoClock 3は単一デバイスから最大4つの周波数ドメインを生成できる。異なる周波数のクロックを用意できる構成に、8出力と12出力の製品を組み合わせている。
動作モードには、クロック生成のほか、同期とジッター低減がある。これらの機能を単一チップにまとめ、クロックを生成する機能と同期・揺らぎ低減の機能を同じデバイスで扱う構成とした。
電源回路も内蔵し、1.8V単一電源で動作
クロック機能の集約に加え、FemtoClock 3は電源変動の影響を抑える性能に優れたLDOを内蔵する。ルネサスは、この電源回路の統合が基板の複雑さとコストを減らすとしている。
デバイスは単一の1.8V電源で動作し、公表消費電力は1.2Wだ。クロック生成・同期の機能と内蔵電源回路を、この電源構成で利用する。
評価ボードで設定し、工場でのカスタマイズにも対応
設定アプリケーションRenesas IC Toolbox(RICBox)は、評価ボード上のFemtoClock 3の設定とプログラミングに対応する。製品には不揮発性メモリーも内蔵されており、顧客の追加費用なしで工場での設定のカスタマイズが可能だ。
ルネサスは4月18日、デバイスと評価ボードの販売を開始した。いずれもルネサスと販売代理店から入手できる。