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複数SSDの書き込み増幅を減らすデータベース用プラグイン

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    データベースエンジンRocksDB用の拡張プラグインが、複数SSDのRAID環境で書き込み増幅の低減を実証した。

  2. 実現の仕組み

    データの書き込みをまとめて順次実行し、断片化を防いでガベージコレクションを減らす。

  3. 得られた結果

    キオクシアの測定では、SSD4台のRAID 5構成でクエリー処理のスループットが比較対象のMDRAIDの8.22倍になった。

  4. 従来との違い

    FDP対応SSDでRocksDBを動かした先行実演を基に、プラグインの対応範囲が複数SSDのRAID環境へ広がった。

データベースから届く散在したデータ片がまとまった色別の列に整えられ、4台のSSDを収めたストレージ装置へ順次書き込まれていく様子。
AI生成画像

データベースエンジンRocksDB用の拡張プラグインが、複数SSDへの書き込みをまとめて順次実行する。キオクシアの測定では、SSD4台のRAID 5構成で書き込み増幅係数がMDRAID比で約46%低下し、クエリー処理のスループットは8.22倍になった。

書き込みをまとめ、断片化と回収処理を減らす

キオクシアは、データベースエンジンRocksDB用のプラグインを、複数SSDを組み合わせるRAID環境に対応する形へ拡張した。開発の基になったのは、データ配置機能Flexible Data Placement(FDP)に対応するSSDでRocksDBを動かした先行実演だ。

拡張プラグインは、データの書き込みをまとめて順次実行する。キオクシアは、この処理によってデータの断片化を防ぎ、ガベージコレクションを減らすことで、書き込み増幅と処理性能を改善するとしている。

SSD4台のRAID 5で書き込み増幅が約46%低下

キオクシアの測定では、SSD4台のRAID 5構成で、書き込み増幅の指標である書き込み増幅係数(WAF)が、比較対象のMDRAIDより約46%低くなった。同じ構成のスループットは8.22倍になった。

性能比較にはSSD製品KIOXIA XD8 Seriesを使い、測定はキオクシアのラボで実施した。RocksDBの性能向上は毎秒のクエリー数で評価しており、8.22倍という値はこの条件でのクエリー処理性能を示す。

SSD2台のミラー構成では書き込み増幅が約3分の1

キオクシアの測定では、SSD2台のミラー構成でも書き込み増幅が低下し、WAFはMDRAIDの約3分の1になった。この構成でのスループットは1.45倍で、RAID 5とは異なる改善幅を示した。

キオクシアは、SSD寿命の改善をWAFの低下に基づいて評価している。約3分の1になったのは書き込み増幅の指標であり、寿命年数の倍率を示す数値ではない。

RAID 1の比較実演を予定、公開は2026年1〜3月

キオクシアは、2025 OCP Global Summitで、KIOXIA XD8 Seriesを使ったSSD2台のRAID 1構成を実演する予定だ。実演では、プラグインを使う構成と標準的なLinuxのRAIDミラーリングを比較し、処理性能とWAFの差を示す。

実演に使う拡張プラグインは、オープンソースとして公開する計画だ。公開時期は2026年1〜3月を予定している。