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ソニーの新型放送用4Kカメラは光ケーブルの映像伝送を拡張

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    発売予定の放送用4Kカメラに、別の撮影機器の映像を既設光ケーブルへ載せる伝送機能が追加された。

  2. 実現の仕組み

    HDC-3500RとHDC-3500RVはHB+伝送に対応し、新しいカメラ制御装置との接続で映像を双方向に運ぶ。

  3. 得られた結果

    ソニーは、カメラ側へ送る2系統の映像にオンエア映像と他カメラの画角確認用映像を割り当て、SDIケーブルの追加を省けるとしている。

  4. 従来との違い

    HDC-3200Rの仕様には、従来モデルからの追加機能として最大1Gbpsのネットワークトランクが加わった。

放送用4Kカメラ「Rシリーズ」は、カメラと制御装置を結ぶ光ケーブルに、別の撮影機器の映像やネットワーク信号を載せる機能を拡張する。ソニーは5モデルを8月に発売予定で、映像を送り出す経路とカメラ側へ戻す経路の双方を強化する。

別のカメラの映像を既設光ケーブルへ載せる

ソニーの放送用システムカメラ「Rシリーズ」では、HDC-3500RとHDC-3500RVに新しい伝送方式HB+への対応を追加する。カメラコントロールユニット(CCU)のHDCU-3500Rと接続すると、3G SDI×1系統および1.5G SDI×2系統のビデオトランクとプロンプター伝送に対応する。

ビデオトランクは、カメラ本体へ入力した信号をカメラ光ケーブルに載せ、CCUから出力する機能だ。ソニーによると、この経路には別のカメラの映像も入力でき、クレーン撮影や自動撮影の映像を既設の光ケーブルで伝送できるという。

カメラ側へ戻す映像とネットワーク信号も拡張

逆方向の経路を担うプロンプター伝送は、CCUへ入力した信号を光ケーブルで運び、カメラ本体から出力する。ソニーは、1.5G SDI×2系統を使えば、オンエア映像と他カメラの画角を確認するマルチモニター映像を同時に送り、SDIケーブルを増やさずに撮影者へ提示できるとしている。

映像以外の信号では、HDC-3200Rに最大1Gbpsのネットワークトランクへの対応を追加する。カメラとCCUを結ぶ光ケーブルを利用し、カメラトラッカーやIPテレプロンプターの信号も伝送する仕様となる。

制御装置の追加ボードで3D LUTを利用

CCUは色調整の拡張にも使う。HDC-3500R、HDC-3500RV、HDC-3200Rは、色変換に用いる3D LUTに対応するオプションボードHKCU-LUT35をCCUへ搭載し、カメラと接続する構成で色調整を行う。対応するCCUは新しいHDCU-3500Rと既発売のHDCU-3500で、HDCU-3100にはこのボードを使用できない。

カメラ側では、HDC-3200Rに広色域モードS-Gamut3とS-Gamut3.Cineを追加する。HDC-5000シリーズやHDC-3500シリーズで採用しているモードに対応し、複数モデルを組み合わせる撮影で共通の色域を利用できる。

撮像機能の強化は12月以降の更新で対応

Rシリーズ5モデルは、グローバルシャッター機能付きの2/3型3板式4K CMOSイメージセンサーを採用する。感度選択とダイナミックレンジ拡張に関わる撮像機能の強化は、2026年12月以降に提供予定のアップデートで対応する計画だ。

HDC-5500RとHDC-5500RVに追加する1.5G SDI×2系統のビデオトランクも、このアップデートで対応予定となる。ソニーはカメラ5モデル、HDCU-3500R、HKCU-LUT35を8月に発売する予定で、これらの追加機能は発売後の更新に位置付けている。

4モデルで視線位置とインターカム操作をそろえる

HDC-5500R、HDC-5500RV、HDC-3500R、HDC-3500RVは、大型ビューファインダーのスライド機構を標準搭載する。ビューファインダーを移動させ、撮影位置に合わせた任意の位置で固定できる構成となる。

この4モデルには、既存のHDC-5500VとHDC-3500Vで採用されたインターカム操作パネルも適用する。機種ごとの操作系をそろえ、異なるモデルを組み合わせる撮影環境でも共通の操作性を持たせる。