Technology

ソニーの新型ヘッドホン、騒音を拾うマイクを1.5倍の12個に

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    無線ヘッドホンWH-1000XM6は、装着状態や気圧に合わせて騒音抑制を自動調整する機能を備える。

  2. 実現の仕組み

    収音した騒音を新しいプロセッサーで処理し、打ち消すための逆位相の音を生成する。

  3. 得られた結果

    ソニーは、音声のD/A変換に先読み型の処理を導入し、音の立ち上がりへの応答性を高めて歪みを低減したとしている。

  4. 従来との違い

    騒音を拾うマイクは、前機種WH-1000XM5比で1.5倍の12個になった。

木のテーブルに置かれた無地のオーバーイヤーヘッドホンの左右から橙色の音波が近づき、イヤーカップの周囲で青い波と重なって弱まる様子を描いた室内の編集イラスト。
AI生成画像

無線ヘッドホンWH-1000XM6は、騒音を拾うマイクを前機種比1.5倍の12個に増やし、新しいプロセッサーで打ち消し音を生成する。装着状態や気圧に応じた自動調整に加え、音楽再生時の歪みを抑える先読み型の処理も搭載する。

12個のマイクから逆位相の打ち消し音を生成

ソニーの新型無線ヘッドホンWH-1000XM6は、前機種WH-1000XM5比で1.5倍となる12個のマイクで騒音を収音する。その入力を受ける高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN3は、騒音を打ち消す逆位相の音を生成する。ソニーによると、このプロセッサーの信号処理能力は前機種のQN1の約7倍だ。

騒音制御には、特性を自動調整するアダプティブNCオプティマイザーも組み込む。外部の騒音だけでなく、ヘッドホンの装着状況や気圧も調整の対象とし、それらの環境に合わせてノイズキャンセリング特性を最適化する。

音楽再生には量子化ノイズの先読み処理

QN3は騒音制御に加え、音声のD/A変換で生じる量子化ノイズを先読みして最適化する。新開発の先読み型ノイズシェーパー技術によって、急峻な音の立ち上がりへの応答性を高め、音の歪みを低減したとソニーはしている。

再生する音源への処理としては、立体音響化機能の360 Upmix for Cinemaも搭載する。映画や動画のステレオ信号をリアルタイムに解析し、立体的なサウンドへ変換する機能だ。

専用ドライバーが高音再生と低音の騒音除去を担う

音を出す専用ドライバーユニットには、カーボンファイバーコンポジット素材を使った高剛性なドーム部を採用する。ボイスコイルボビンには穴を設けた構造を用いる。ソニーは、この専用ユニットでボーカルや高音域の再現性を高めたとしている。

ドライバーのエッジ部には柔らかい構造を採用する。ソニーによると、このエッジ部が低音域の感度を高め、低音域の騒音をより高い精度で除去するという。

通話では6つのマイクで声を環境ノイズから分離

通話用の収音処理には、6つのマイクとAIアルゴリズムを組み合わせたAIビームフォーミング技術を搭載する。ソニーによると、口元への指向性を高めることで、ユーザーの声とそれ以外の環境ノイズを分離する。

ヘッドホン設定アプリのSony | Sound Connectで機能を有効にすると、本体のNC/AMBボタンを2回押してマイクのミュートを切り替えることができる。切り替える対象はヘッドホン本体のマイクだ。発売は2025年5月30日を予定する。