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ソニー、現実空間を撮影用3DCGにする制作ツールを法人提供へ

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    現実空間の撮影、3DCG生成、LED背景での映像表示を支援する3つのツールが、法人向け提供の対象になった。

  2. 実現の仕組み

    撮影支援アプリがカメラの位置や角度をARで案内し、クラウドアプリが撮影データから3DCGを生成する。

  3. 得られた結果

    ソニーは、生成した3DCGが数メートル規模の大型LEDでも反射や光沢を再現できるとしており、再現品質は入力画像の画質に左右される。

  4. 従来との違い

    ベータ版による先行活用の段階から、日本での法人向け提供日が4月18日に決まった段階へ進んだ。

撮影用カメラが向き合う大型LED壁に、反射床のある建築空間が表示され、画面左では別のカメラと手描きの構成線が実空間の撮影から3DCG化への流れを示す編集イラスト。
AI生成画像

現実空間を撮影して3DCGにし、映像撮影のLED背景として利用する制作ツールが法人向けに提供される。ソニーの空間コンテンツ制作支援製品群「XYN」は、撮影支援、クラウド生成、映像表示の3つのツールで工程をつなぐ。日本では4月18日から提供を始める。

撮影位置と撮り終えた範囲を可視化する

撮影支援用スマートフォンアプリ「XYN Spatial Scan Navi」は、対応するデジタル一眼カメラαと接続して使う。撮影すべき位置や角度をARで示し、3DCG生成に必要な写真の撮影を案内する。

撮影済みの位置は俯瞰して確認でき、撮影が完了した部分はリアルタイムにプレビューできる。ソニーは、この可視化によって撮影漏れを減らし、制作全体の工数削減につなげるとしている。

撮影情報を記録し、生成処理をクラウドへ渡す

撮影支援アプリは、撮影位置の案内に加えて、被写体に合わせたカメラ設定と撮影を制御する。撮影情報やレンズ、カメラのメタデータも自動で記録し、後段の生成に使う情報を残す。

3DCG生成用クラウドアプリ「XYN Spatial Scan」は、撮影データから3DCGアセットを生成する。生成処理をクラウド上で行うため、外出先からもデータの生成と確認を行うことができる。

大型LED向けに反射や光沢を再現する

ソニーは、独自の生成アルゴリズムによって、数メートル規模の大型LEDに表示する反射や光沢、遠景の空気感を高解像度で忠実に再現できるとしている。この再現品質は、生成に使う画像の画質によって異なる。

HDR表示を前提とするデータ生成は、4月14日の発表時点ではベータ版である。生成したデータは、Epic Gamesのゲームエンジン「Unreal Engine」などを使う制作ワークフローに組み込むことができる。

生成した背景を実写の照明や演出に合わせる

映像表示用の「XYN Spatial Renderer Plugin」は、生成した3DCGアセットをリアルタイムに表示するレンダリングプラグインである。ソニーは、LED背景に対する距離やアングルに依存せず、高画質を維持できるとしている。

背景の表示では、被写界深度や実写被写体とのライティングの合わせ込みに加え、背景の任意箇所の色調整やCGの重畳を行うことができる。このプラグインはUnreal Engineと、映像再生データの統合・送出・制御を担うDisguiseのメディアサーバーやソフトウェアに対応する。

ベータ版の先行活用を経て法人向け提供へ

ソニーは、2025年11月に始めた空間キャプチャーソリューションのベータ版による先行活用で得た知見をもとに、開発を続けている。今回、撮影支援アプリ、クラウド生成アプリ、レンダリングプラグインの3つを法人向けに提供することが決まり、日本での提供は4月18日に始まる。