Technology

長岡で合成メタンの環境価値証書を管理するシステムが稼働

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    長岡の合成メタン実証で、クリーンガス証書の取得と使用を可視化し、一元管理できる。

  2. 実現の仕組み

    デジタル基盤に合成メタンの量、製造原料、ライフサイクル全体のCO₂排出量を集約する。

  3. 得られた結果

    認定設備で製造した合成メタンが、証書発行の手続きに必要なクリーンガス相当量の認証を受けた。

  4. 従来との違い

    天然ガスパイプラインへの合成メタン注入に続き、環境価値証書を移転・管理するシステムも運用段階に入った。

二本の原料管が中央の合成設備に接続し、そこから黄色いガス管が伸びる。上部には無地の書類と透明な記録パネルが並び、地域の建物へ証書が移転する概念を描いている。
AI生成画像

長岡の合成メタン実証で、環境価値を証明するクリーンガス証書の移転・管理システムが稼働した。デジタル基盤CO₂NNEXを使い、合成メタンの生産情報に加え、証書の取得と使用を可視化して一元管理する。

CO₂管理基盤で証書の移転を扱う

INPEX、大阪ガス、三菱重工業は、長岡メタネーション実証でクリーンガス証書を移転・管理するシステムの運用を開始した。クリーンガス証書は、合成メタンなどの環境価値を証明するために用いる。

大阪ガスと三菱重工業が開発するこのシステムは、CO₂サプライチェーンを可視化・管理するデジタル基盤CO₂NNEXを利用する。CO₂の管理基盤に、合成メタンの属性情報と証書の移転・管理を扱う機能を組み込んでいる。

製造設備と生産量を別々に認証する

長岡の実証では、水素とINPEX JAPAN長岡鉱場の越路原プラントで回収したCO₂から、合成メタンであるe-Methaneを製造する。製造したガスの天然ガスパイプラインへの注入は、2026年2月20日に始まった。

証書発行には、製造設備の認定と、その設備で製造したクリーンガス相当量の認証を経る。長岡の実証設備は1月27日に製造設備として認定され、そこで製造した合成メタンは5月29日に相当量の認証を受けた。

生産情報と証書の取得・使用を一元管理

CO₂NNEXが扱う生産情報には、合成メタンの量、製造原料のCO₂と水素、ライフサイクル全体のCO₂排出量が含まれる。原料や排出量の情報とともに、証書に関わる情報を同じ基盤で管理する。

INPEX、大阪ガス、三菱重工業によると、この基盤ではクリーンガス証書の取得と使用を可視化し、一元管理することができる。生産側の情報と証書の取得・使用をまとめて扱い、実証全体の進捗管理に用いる。

長岡市と地元企業への証書移転を計画

運用を開始したシステムを使い、INPEX、大阪ガス、三菱重工業は合成メタンの環境価値をクリーンガス証書へ転換する計画である。証書の移転・管理には、長岡市と、実証設備の近隣にある酒造会社の朝日酒造、米菓メーカーの岩塚製菓が参加する。

この取り組みは、長岡の実証が目指す地産地消モデルの構築に向けたものである。地域で製造した合成メタンの環境価値を証書化し、自治体や地元企業とともに管理する予定だ。