長岡の合成メタン実証で、環境価値を証明するクリーンガス証書の移転・管理システムが稼働した。デジタル基盤CO₂NNEXを使い、合成メタンの生産情報に加え、証書の取得と使用を可視化して一元管理する。
CO₂管理基盤で証書の移転を扱う
INPEX、大阪ガス、三菱重工業は、長岡メタネーション実証でクリーンガス証書を移転・管理するシステムの運用を開始した。クリーンガス証書は、合成メタンなどの環境価値を証明するために用いる。
大阪ガスと三菱重工業が開発するこのシステムは、CO₂サプライチェーンを可視化・管理するデジタル基盤CO₂NNEXを利用する。CO₂の管理基盤に、合成メタンの属性情報と証書の移転・管理を扱う機能を組み込んでいる。
製造設備と生産量を別々に認証する
長岡の実証では、水素とINPEX JAPAN長岡鉱場の越路原プラントで回収したCO₂から、合成メタンであるe-Methaneを製造する。製造したガスの天然ガスパイプラインへの注入は、2026年2月20日に始まった。
証書発行には、製造設備の認定と、その設備で製造したクリーンガス相当量の認証を経る。長岡の実証設備は1月27日に製造設備として認定され、そこで製造した合成メタンは5月29日に相当量の認証を受けた。
生産情報と証書の取得・使用を一元管理
CO₂NNEXが扱う生産情報には、合成メタンの量、製造原料のCO₂と水素、ライフサイクル全体のCO₂排出量が含まれる。原料や排出量の情報とともに、証書に関わる情報を同じ基盤で管理する。
INPEX、大阪ガス、三菱重工業によると、この基盤ではクリーンガス証書の取得と使用を可視化し、一元管理することができる。生産側の情報と証書の取得・使用をまとめて扱い、実証全体の進捗管理に用いる。
長岡市と地元企業への証書移転を計画
運用を開始したシステムを使い、INPEX、大阪ガス、三菱重工業は合成メタンの環境価値をクリーンガス証書へ転換する計画である。証書の移転・管理には、長岡市と、実証設備の近隣にある酒造会社の朝日酒造、米菓メーカーの岩塚製菓が参加する。
この取り組みは、長岡の実証が目指す地産地消モデルの構築に向けたものである。地域で製造した合成メタンの環境価値を証書化し、自治体や地元企業とともに管理する予定だ。