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繊維選別の精度を評価する共通の布試料を公開

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    繊維識別方法の評価・開発に使う、異なる繊維の布5枚からなる試験材料が用意された。

  2. 実現の仕組み

    近赤外分光法は、布を透過・散乱する光の特徴的なパターンを使って繊維を識別する。

  3. 得られた結果

    共通の布試料が、繊維分類の研究所間比較試験を支える材料として公開された。

  4. 従来との違い

    選別アルゴリズム向けの参照スペクトルに加え、実際の装置を試験する物理的な試料が加わった。

明るい作業台に並ぶ5枚の異なる織り目の布試料。中央の青い布に汎用センサーが光を当て、奥には測定装置が置かれている。
AI生成画像

繊維選別の識別精度を評価するため、異なる繊維の布5枚を組み合わせた共通の試験材料が公開された。参照スペクトルによるアルゴリズムの学習・試験に加え、実物の布を測定する装置と識別方法を研究所間で比較するための材料となる。

染色・未染色の布5枚を評価に使う

米国立標準技術研究所(NIST)は、繊維識別方法の評価・開発に使う研究用試験材料RGTM 10279を開発した。異なる繊維からなる染色・未染色の布を含み、一辺10.2センチメートルの正方形の布5枚を一組にしている。

この布試料を使い、繊維の選別・リサイクル関係者は、選別方法の精度評価や繊維識別アルゴリズムの検証に適するかを調べる。評価の対象には、布を測定する方法と、その測定結果から繊維を判別する処理が含まれる。

光の測定結果を繊維の判別へ渡す

近赤外分光法(NIR)は、布を透過する光や布から散乱する光を測定し、繊維の識別に使う特徴的なパターンを得る。自動選別では、衣類をコンベヤーに流し、カメラとセンサーで取得した情報をアルゴリズムへ渡して布を識別・選別する。

選別方法には、色や外観を使うコンピュータービジョンもある。ハイパースペクトルイメージングは近赤外測定とカメラセンサーを組み合わせており、布試料を用いる評価の対象はNIRだけに限られない。

参照スペクトルに実物の装置試験を加える

NISTが公開した参照データベースNIR-SORTは、64種類の布と、それぞれの近赤外スペクトルを収録している。NIRスキャナーのメーカーは、このデータを選別アルゴリズムの学習と試験に使うことができる。

一方、NISTの産業関係者は、装置の性能維持を確かめるために、由来が分かっている物理的な試料で装置を試験する必要性を示している。RGTM 10279の公開によって、参照データに加え、実際に装置へ入力する布試料が用意された。

研究所間で測定結果を共有する

NISTは、繊維分類の研究所間比較試験fibrilsを支えるために、この研究用試験材料を公開した。各研究所が共通の布試料を測定し、識別方法を比較するための取り組みである。

研究用試験材料は、測定と結果の共有に同意する研究所へ配布される。NISTは、共有された結果を、その材料が意図した用途に適しているかの判断に使う。