Technology

屋内を3D化する点検ドローン、NTTイードローンが販売開始

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    屋内点検用ドローンELIOS 3は、衛星測位に頼れない施設内部を飛行し、位置特定と3Dデータ化に対応する。

  2. 実現の仕組み

    3Dマッピング用LiDARとSLAM技術を搭載し、飛行中の空間把握と操縦の安定化を支える。

  3. 得られた結果

    ブルーイノベーションによると、ELIOSシリーズはプラント・発電所・下水道など300件以上の現場に導入されている。

  4. 従来との違い

    屋外設備などのドローン点検を展開してきたNTTイードローンの取扱機体に、屋内点検用のELIOS 3が加わった。

湿った下水管の内部を飛ぶ球体ケージ型ドローン。緑色のLiDAR走査表現が周囲の管壁をなぞり、奥には管路の3Dマッピングを示す輪郭が重なる。
AI生成画像

施設内部を飛行しながら3Dデータ化と位置特定を行う屋内点検用ドローン「ELIOS 3」が、NTTイードローンの取扱機体に加わった。ブルーイノベーションとの販売パートナー契約に基づき、7月23日に販売を開始した。

屋外設備の点検に屋内用機体が加わる

ドローン点検事業者のNTTイードローンは、通信設備・鉄塔・ダム・河川などで点検を展開してきた。屋内点検用ドローンELIOSシリーズの国内総代理店であるブルーイノベーションと販売パートナー契約を結び、ELIOS 3の販売を開始した。

今回加わった機体は、スイスのドローンメーカーFlyabilityが開発した屋内用の球体ドローンだ。衛星測位を利用できない非GNSS環境での飛行に対応し、NTTイードローンは閉所・暗所・水気環境への対応力を強化するとしている。

飛行中に施設内部を3D化して位置を特定

ブルーイノベーションによると、ELIOS 3は3Dマッピング用LiDARセンサーを搭載している。施設内部を飛行しながら、その空間をリアルタイムで3Dデータにし、機体の位置を特定することができる。

空間の地図作成と自己位置推定を行うSLAM技術も、屋内での操縦を支える。ブルーイノベーションは、この技術による操縦安定性の向上が、作業負担の軽減と点検作業時間の短縮につながるとしている。

既存の導入現場から運用と管理の連携へ

ブルーイノベーションは2018年にFlyabilityと日本国内の独占販売契約を締結している。ELIOSシリーズの導入実績は、プラント・発電所・下水道など300件以上の現場に及ぶとしており、この件数はELIOS 3単独の実績ではない。

今回の提携では、機体による点検に、デバイス統合プラットフォーム「Blue Earth Platform®(BEP)」による管理と、地域・全国の運用網を組み合わせることを目指す。BEPは複数のドローンやロボット、各種デバイスを自動制御・連携させる基盤であり、連携ソリューションの統合管理を担う位置づけだ。

下水道管路の記録から損傷画像の解析までつなぐ

点検で撮影する画像の分析には、NTTイードローンの画像解析サービス「eドローンAI」を活用する計画だ。このサービスは、ドローンカメラなどで撮影したインフラ構造物の画像をAIで解析し、サビやひびなどを検知する。

両者は、アクセスが難しい老朽化した下水道管路を連携ソリューションの対象に挙げている。閉所・暗所・水気環境での運用から可視化・記録・AI解析までを、一貫して提供できるようにすることを目指している。