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GPUの一体型液冷で通常の冷却板比15%高速化、Intelの初期試験

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    積層メモリー向けに開発した熱モデルの手法を、さまざまなチップの積層にも適用している。

  2. 実現の仕組み

    パッケージの金属製のふたを、数十枚の内部フィンと液体の流れを備えた一体型冷却板に置き換える。

  3. 得られた結果

    Intelの初期試験は、一体型冷却板を使う大型GPUが通常の冷却板を使う場合より15%高速に動作することを示唆した。

  4. 従来との違い

    Intelの熱設計部門はツールの処理手順を改め、設計の早い段階から共同設計を進める形へ変更した。

基板上のGPUを覆う一体型液冷板の断面イラスト。板の内部には細かなフィンが並び、その間を液体が流れている。
AI生成画像

GPUパッケージの金属製のふたを液冷板に置き換える構造が、冷却と動作速度の改善につながっている。Intelの初期試験は、大型GPUが通常の冷却板を使う場合より15%高速に動作することを示唆した。冷却部品の変更と並行して、熱設計をチップ設計の早い段階へ組み込んでいる。

金属製のふたを液体が流れる冷却板へ置き換える

Intelが開発する一体型冷却板は、パッケージ上のシリコンチップを覆うヒートスプレッダーや金属製のふたを置き換える。内部には数十枚のフィンがあり、その内部へ液体を流す構造だ。チップを覆う部品そのものに液冷の構造を組み込んでいる。

大型GPUの初期試験で15%の高速化を示唆

Intelの初期試験は、一体型冷却板を備えた大型GPUが、通常の冷却板を使う場合より15%高速に動作することを示唆した。冷却の改善に伴う動作速度の向上として示された結果で、初期試験という段階に位置付けられている。

熱設計の対象は、冷却板だけでなくチップの積層にも及ぶ。Intelの熱設計部門は、積層メモリーのHBMの熱特性をモデル化するために開発した手法と同様のアプローチを、さまざまなチップの積層へ適用している。

月約10万件の熱解析を設計の早い段階へ組み込む

Intelの熱設計部門は、設計の早い段階で共同設計を進めるため、ツールの処理手順を改めた。その工程では毎月約10万件の熱シミュレーションを実行しており、熱の検討をチップ設計の早期から進めている。

回路IPとチップ配置を変更して温度問題に対応

Intelは、温度に敏感な顧客向けチップの初期設計が高温になりすぎた事例で、2週間のうちに数百の設計案をモデル化した。検討を経て回路IPの配分とマルチチップ配置を全面的に変更し、仕様を上回る設計に到達したとしている。