容量122.88 TBの企業向けSSD「KIOXIA LC9 Series」が、2.5インチ形式で開発されている。記憶素子には第8世代BiCS FLASHの2 Tb QLCダイを初採用し、PCIe 5.0のデュアルポート接続を備える。
2 Tbの記憶素子を122.88 TBのドライブへ
キオクシアが開発する企業向けNVMe SSD「KIOXIA LC9 Series」は、第8世代の3Dフラッシュメモリー「BiCS FLASH」の2 Tb QLCダイを採用する最初のSSDだ。この記憶素子は、CMOSをメモリーアレイへ直接接合するCBA技術を備える。キオクシアは、この技術が高容量、高性能、電力効率に寄与するとしている。
ドライブの公表容量は122.88 TBで、2.5インチは外形の実測寸法ではなくフォームファクターを示す。容量表記には1 TBを1兆バイトとする十進法を使い、ダイ単体の容量を示すTbと、ドライブ全体の容量を示すTBを区別している。
デュアルポートで接続先を二つ持つ
記憶したデータを計算システムへ渡す接続には、PCIe 5.0のデュアルポート構成を採用する。キオクシアは、この構成を耐障害性の確保、または複数の計算システムへの接続に使うとしている。公表仕様はNVMe 2.0とNVMe-MIにも準拠する。
書き換え耐久性は0.3 DWPD
ドライブの公表耐久性は0.3 DWPDだ。DWPDはドライブ容量を基準にした1日当たりの書き換え回数で、キオクシアは1 DWPDを、保証期間の5年間にわたり毎日全容量を1回書き換えられることと定義している。0.3 DWPDは、この基準で全容量の0.3回分に相当する。
AI向けデータ保存とラックの記憶密度を支える
キオクシアは、この高容量SSDを生成AI向けに設計している。高容量ドライブが担う用途には、大規模データセットの保存やベクトルデータベース、推論や微調整で参照する情報の検索を挙げる。
容量をドライブ単体へ集約する効果について、キオクシアは低容量SSDと比べて記憶密度が高く、容量1 TB当たりの消費電力が低いとしている。この二つの比較を根拠に、システムとラックの効率を改善すると説明している。