特定のAI計算をメモリ内部で直接実行するLPDDR5X-PIMが披露された。PIM技術をLPDDR5Xへ統合し、計算に伴うデータ移動を減らしてAIワークロードの効率を高める構成だ。
LPDDR5XへPIMを統合したメモリ技術
Samsung Electronicsは、メモリ技術の展示会FMS 2026でLPDDR5X-PIMを展示した。LPDDR5X-PIMは、processing-in-memory(PIM)技術をLPDDR5Xへ統合したメモリ技術である。
PIMは、データを保持するメモリへ計算処理を組み込む方式を指す。LPDDR5X-PIMでは、この処理機能がLPDDR5Xと一体になり、メモリが計算にも関わる構成となる。
特定のAI計算をデータのある場所で実行
LPDDR5X-PIMは、AIワークロードに含まれる特定の計算をメモリ内部で直接実行する。計算対象となるデータを保持する場所に処理機能を置くことが、この技術の中心である。
メモリ内で実行する対象は、AI計算のすべてではなく「特定のAI計算」とされている。この範囲で、LPDDR5X-PIMはデータ保持に加えて計算処理も担う。
メモリ内の処理がデータ移動を削減
特定の計算をメモリ内部で済ませると、その処理に伴うデータ移動を減らせる。Samsung Electronicsは、LPDDR5X-PIMによるメモリ内計算がデータ移動の削減につながるとしている。
データ移動の削減は、AIワークロードの計算効率を高める効果につながるという。メモリ内での直接実行を起点に、データ移動の削減を経て計算効率を改善するという因果関係で構成されている。
Edge AI向け展示で示された位置付け
LPDDR5X-PIMは、FMS 2026会場のEdge AIゾーンに展示された。この区分で、特定のAI計算をメモリ内へ移す技術がEdge AI向け製品群の一つとして提示された。
Samsung Electronicsは、LPDDR5X-PIMでFMS Best of Show Awardを受賞した。表彰対象にはV10 BV-NANDも含まれ、両技術の賞はイベント初日の式典で授与された。