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モーター制御用マイコンRA2T1、三相電流を同時検出

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    モーター制御用マイコンRA2T1は、ブラシレスDCモーターの三相電流値を同時に検出できる。

  2. 実現の仕組み

    内蔵タイマーの相補PWM機能が、デッドタイムを自動挿入し、非対称PWMを生成する。

  3. 得られた結果

    ルネサスは、三相電流の同時検出によって、順次測定する方式より高い制御精度が得られるとしている。

  4. 従来との違い

    三相電流の同時検出に対応するRA2T1と開発用ソフトウェアの提供が始まった。

ブラシレスDCモーター、三相の配線、インバーター、マイコン基板を描いた技術イラスト。三相からの電流検出経路がマイコンへ並列に伸び、相補PWMの波形と過電流時に途切れる出力も示されている。
AI生成画像

モーター制御用マイコンRA2T1は、三相電流を同時に取り込む機能を内蔵した。電流を順番に測る方式に対し、ルネサスは制御精度が高まるとしている。インバーター向けのPWM生成と過電流時の出力遮断にも対応し、製品と開発用ソフトウェアの提供が始まっている。

3チャネルで三相電流を同時に取り込む

ルネサス エレクトロニクスが発売したモーター制御用マイコンRA2T1は、ブラシレスDCモーターの三相電流値を同時に検出する。電流の取り込みには、入力信号を採取して保持するサンプル&ホールド機能を3チャネル使う。

この機能は12ビットADCに組み込まれている。ルネサスは、三相電流を順次測定する方式と比べ、同時検出によって高い制御精度が得られるとしている。

インバーター向けのPWM波形をタイマーで生成

電流の検出に加え、RA2T1はモーターを駆動する側の波形生成機能も備える。内蔵タイマーの相補PWM機能は、デッドタイムを自動的に挿入する。

このタイマーは非対称PWMの生成にも対応する。ルネサスは、相補PWM機能をインバーター駆動向けに最適化し、制御アルゴリズムの実装を容易にするとしている。

過電流の検出からPWM出力の遮断へつなぐ

PWM出力には、過電流を検出した際の遮断機能が組み合わされている。ポート出力許可機能と高速コンパレーターが連携し、過電流検出時にPWM出力を素早く遮断する。

遮断時の出力状態は、接続するインバーターの仕様に合わせて選択できる。保護・診断機能には、SRAMのパリティーエラーチェック、ADC自己診断、クロック周波数精度の測定、不正なメモリーアクセスの検出も含まれる。

モーター評価と既存コードの利用に対応

RA2T1と開発用ソフトウェアFlexible Software Package(FSP)は、提供が始まっている。FSPには利用者の既存コードと、選択したRTOSを組み込むことができる。

モーターを使った評価では、永久磁石同期モーターに対応するFlexible Motor Control開発キットと、開発ツールRenesas Motor Workbenchを利用できる。このキットはRAファミリーとRXファミリーの複数のモーター制御用マイコンに共通の設計プラットフォームを提供し、デバイス間でのIP移行に対応する。