Semiconductor

1GHzマイコンに消去不要のMRAMを内蔵

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    新しいマイコン2グループは、1GHzのCortex-M85で組み込み機器の計算を処理する。

  2. 実現の仕組み

    内蔵MRAMは消去操作を必要とせず、バイト単位でアクセスできる。

  3. 得られた結果

    グラフィックス向けのRA8D2は、最大1280×800画素の画面表示に対応する。

  4. 従来との違い

    RA8シリーズ第2世代に、汎用向けRA8M2とグラフィックス向けRA8D2が加わった。

基板上の汎用マイコンを中心に、模式的な演算コアとMRAMセル配列、接続されたLCD画面を描いた編集イラスト。
AI生成画像

1GHzのCPUと1MBのMRAMを内蔵するマイコン2グループが登場した。MRAMは消去不要でバイト単位のアクセスに対応し、CPUにはシステム処理を分担する第2コアも選べる。汎用向けとグラフィックス向けの製品を用意する。

1MBのMRAMが消去操作を不要にする

ルネサス エレクトロニクスが追加したマイコンのRA8M2とRA8D2は、1GHzのArm Cortex-M85を搭載する。RA8シリーズ第2世代の製品で、前者は汎用処理、後者はグラフィックス処理に向けた構成を持つ。

両グループは1MBのMRAMと2MBのSRAMを内蔵する。ルネサス エレクトロニクスは、内蔵MRAMがFlashより速い書き込みに対応し、消去操作を必要とせず、バイト単位でアクセスできるとしている。

第2コアがシステム処理を受け持つ

CPU構成には、Cortex-M85に250MHzのArm Cortex-M33を加える選択肢がある。このデュアルコア構成では、システム処理と高負荷の計算を別々のコアに割り当てることができる。

ルネサス エレクトロニクスによると、Cortex-M33がシステム処理を実行している間、Cortex-M85をスリープ状態に保つことができる。高負荷の計算が必要になったときだけ主コアを起動することで、システム消費電力を抑えられるという。

描画エンジンと画像変換回路を備えるRA8D2

グラフィックス向けのRA8D2は、2次元描画エンジンでCPUから描画処理を引き受ける。画面への出力にはLCDコントローラーを備え、最大1280×800画素の表示に対応する。接続方式はパラレルRGBと2レーンのMIPI DSIを選べる。

画像入力側では、MIPI CSI-2で受け取ったYUV・RGBデータをVINという画像処理モジュールが扱う。この回路は画像の縦横の拡大縮小に加え、データ形式と色空間の変換を行う。

産業ネットワークと開発ソフトウェアも用意

両グループはGigabit Ethernetインターフェースと、通信タイミングを制御するTSNに対応した2ポートのスイッチを備える。これらの通信機能を、産業ネットワーク向けの構成に組み込むことができる。

開発用ソフトウェアのFlexible Software Package(FSP)は、周辺ドライバーに加え、ネットワークやセキュリティのスタックを提供する。組み込みOSのZephyrにも対応しており、マイコン2グループと対応するFSPは10月22日の発表時点で提供が始まっている。