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ルネサスの運転支援用SoC、800万画素カメラで約5W

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    最大17TOPSの深層学習処理に対応する運転支援用SoC「R-Car V4M」のサンプル提供が始まった。

  2. 実現の仕組み

    画像信号処理回路が機械認識用と表示用の画像を並列処理し、深層学習とコンピュータービジョンの専用回路を併せて備える。

  3. 得られた結果

    ルネサスの公表値では、800万画素センサーを使うスマートカメラ構成でR-Car V4Mの消費電力は約5Wとなる。

  4. 従来との違い

    エントリー向けの運転支援用SoC製品群に、R-Car V4Mと既存R-Car V4Hシリーズの追加製品が加わった。

車載カメラが捉えた道路画像を、基板上の運転支援用SoCが認識用と人向け表示用に並列処理する様子。
AI生成画像

運転支援用SoCに、7nmプロセスで画像処理と深層学習の専用回路を統合するR-Car V4Mが加わった。既存R-Car製品とのソフトウェア互換性を保ち、エントリー向けの運転支援システムに使う半導体の選択肢を広げる。

画像処理と最大17TOPSの深層学習を集積

ルネサス エレクトロニクスは、運転支援用SoCのR-Car製品群にR-Car V4Mシリーズと、既存R-Car V4Hシリーズの追加製品を加えた。新シリーズは既存のV4Hと同じ7nm製造プロセスを採用し、深層学習性能は公表値で最大17TOPSとなる。

両シリーズは、深層学習とコンピュータービジョンの専用回路を備える。画像信号処理回路は機械認識用と人が見る画像用の処理を並列に実行し、認識と表示に必要な画像処理をチップ内で担う。

アプリケーション処理とリアルタイム処理に別のCPU

専用回路に加え、アプリケーション処理用のCPUとして最大4基のArm Cortex-A76コアを搭載する。このCPU部分の公表性能は最大81K DMIPSで、画像処理や深層学習の専用回路とは別にアプリケーションの実行を受け持つ。

リアルタイム処理には、最大3基のArm Cortex-R52ロックステップコアを備える。ルネサス エレクトロニクスは、この構成で外付けマイコンを使わずに、自動車の機能安全水準ASIL Dのリアルタイム処理を支えるとしている。

800万画素のスマートカメラ構成で約5W

ルネサス エレクトロニクスは、専用回路とCPUを集積した新製品の電力効率を9TOPS/Wと公表している。この効率は、高集積設計と製造プロセスによって得られると説明している。

具体的な使用条件として、800万画素センサーを備えた典型的なフル機能スマートカメラ構成では、R-Car V4Mの消費電力を約5Wとしている。約5Wは、このカメラ構成でのSoCの公表値である。

互換性を維持してサンプル提供へ

追加された製品は、それぞれ同じシリーズ内でピン互換性を維持する。既存R-Car製品とのソフトウェア互換性も保ち、自動車メーカーと一次部品供給企業が既存のソフトウェアを再利用できる構成となっている。

ルネサス エレクトロニクスは、主要自動車メーカーに新製品のサンプルを提供している。量産開始は2026年第1四半期を予定する。