宇宙用SoCの電源管理に、全11系統のコア電源を14ビット分解能で監視する回路を接続できる参照設計が登場した。放射線耐性を確認した電源部品にデジタル制御と内部信号の読み出しを組み合わせ、給電と状態監視を支える。
放射線耐性を確認した部品で電源を構成
ルネサス エレクトロニクスはAMDと共同で、宇宙用SoCのVersal AI Edge XQRVE2302向け電源管理参照設計ISLVERSALDEMO3Zを開発した。電源構成には、PWMコントローラー、GaN FETハーフブリッジドライバー、負荷の近くで電圧を調整するPOLレギュレーター、電源シーケンサーを組み込んでいる。
ルネサスは、これらの電源管理デバイスが高い放射線量に耐えることを試験で確認したとしている。小型パッケージの部品を採用し、コア電源用部品の基板占有面積は67cm²に収めた。
電圧と保護動作を設定し、内部信号を読み出す
電源管理参照設計はPMBusインターフェースを備え、利用者が異常時の動作、保護レベル、出力電圧を設定できる。給電回路の設定に加え、システム診断に使う内部信号のテレメトリーも読み出せる。
11系統の電圧監視に2種類のパッケージを選べる
電源管理設計には、電圧監視参照設計ISL71148VMREFEV1Zを接続できる。この監視回路は、XQRVE2302の全11系統のコア電源を14ビット分解能で監視する。
電圧監視設計は、部品の実装位置を2種類のパッケージに対応させたデュアルフットプリントを備える。宇宙用プラスチックパッケージと耐放射線の気密封止パッケージの両方を受け入れる構成だ。
出力電力の拡張を支える設計ファイルを提供
電圧監視回路と組み合わせる電源管理設計は、中核となる電源構成を出力電力に応じて拡張できる。ルネサスは7月18日に両参照設計の提供を開始しており、回路図、部品表、基板製造用のGerberファイルも提供している。