超小型実証衛星DRUMSが、軌道上に放った仮想デブリを自律的に追尾・接近し、捕獲機構を伸展する一連の動作を実証した。川崎重工業が3月15日に公表した成果で、実証した範囲は捕獲機構の伸展までとなる。
高度560kmの軌道で捕獲システムを試す
デブリ捕獲システムの超小型実証衛星DRUMSは、川崎重工業が自社開発した。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の革新的衛星技術実証2号機の実証テーマとして、2021年11月9日にイプシロンロケット5号機で打ち上げられ、高度560kmの太陽同期軌道に投入された。
軌道上に放った仮想デブリを自律追尾
今回の実証では、2023年12月26日に仮想デブリを軌道上に放ち、衛星の追尾・接近対象とした。川崎重工業によると、実証衛星はこの対象を自律的に追尾し、接近する動作に成功したという。
接近動作から捕獲機構の伸展へつなぐ
実証衛星は自律追尾・接近に続いて、捕獲機構を伸展させた。川崎重工業が成功したとしているのは、この機構の伸展までを含む一連の動作であり、仮想デブリそのものの捕獲完了を成果としているわけではない。
接近・捕獲技術の見通しを軌道上サービスへ
川崎重工業は、一連の動作を軌道上で実証したことで、衛星がデブリに接近して捕獲する技術の見通しを得たとしている。この成果を活用し、スペースデブリ除去を含む軌道上サービスの実現を目指す。