Semiconductor

休止時の消費電流500nAの車載Bluetooth LEチップが登場

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    車載Bluetooth LEチップの内蔵マイコンで、単独のアプリケーション処理やホストとのデータ転送を行うことができる。

  2. 実現の仕組み

    内蔵のDC-DC降圧コンバーターが、システムの要求に応じて出力電圧を調整する。

  3. 得られた結果

    ルネサスの公表値では、消費電流は送信時3.1mA、受信時2.5mA、休止時500nAとなる。

  4. 従来との違い

    ルネサスのBluetooth LE SoC製品群に、初めて車載認定を取得した製品が加わった。

車内に組み込まれた電子基板を描いた編集イラスト。基板中央の無印チップに、無線、マイコン、降圧回路を示す半透明の層が重なり、隣に水晶発振子が配置されている。
AI生成画像

降圧回路と無線送受信回路、マイコンを一つに集積した車載Bluetooth LEチップ「DA14533」が発売された。休止モードの消費電流は公表値で500nA。AEC-Q100 Grade 2の認定を取得し、−40~+105℃で動作する。

無線通信とアプリケーション処理を1チップに集積

車載向けの無線通信SoC「DA14533」は、2.4GHzの無線送受信回路とArm Cortex-M0+マイコンを集積する。ルネサス エレクトロニクスが提供するBluetooth LE SoC製品群では、初めて車載認定を取得した製品となる。

内蔵マイコンは、単独でアプリケーションを処理することができる。ホストを備えたシステムではデータ転送を担うこともでき、無線通信側の処理を同じチップで扱う。

内蔵降圧回路で電圧を調整し、休止時は500nA

通信と処理を支える電源には、DC-DC降圧コンバーターを内蔵する。この回路がシステムの要求に応じて出力電圧を調整する。

ルネサスが公表した消費電流は、送信時が3.1mA、受信時が2.5mAとなる。休止モードでは500nAとなり、通信中と休止中で異なる消費電流が示されている。

車載認定と−40~+105℃の動作範囲

車載向けの品質・信頼性では、AEC-Q100 Grade 2の認定を取得している。動作温度範囲は−40~+105℃で、無線通信と内蔵処理を車載環境で使用するための仕様を備える。

通信に使うソフトウェアスタックも、Bluetooth Core 5.3に対する認定を取得している。車載デバイスとしての認定に加え、通信ソフトウェア側でも対応する規格が定まっている。

動作時とスリープ時で水晶発振子を共用

外付け部品は6点で、動作時とスリープ時には単一の外付け水晶発振子を使う。この共用により、スリープ専用の発振子を別に設ける必要がない。

パッケージは22ピンのWFFCQFNで、寸法は3.5×3.5mmとなる。製品とソフトウェア開発用のBluetooth Low Energy SoC Development Kit Proは、3月25日に提供が始まった。