モーター制御用マイコンRA8T1は、480MHzのArm Cortex-M85に、3相相補出力を備えるPWMタイマーと電圧・電流測定用のアナログ回路を組み合わせる。演算に加え、制御信号の出力と異常時の出力遮断に対応する構成だ。
480MHzの演算コアをモーター・電源制御へ
ルネサス エレクトロニクスが投入したマイコン製品群RA8T1は、モーターや電源のリアルタイム制御を対象とする。RA8シリーズの第3の製品群で、演算コアには480MHzのArm Cortex-M85を採用した。
このコアはArmの演算支援技術Heliumと、セキュリティ技術TrustZoneに対応する。メモリーには容量2MBまたは1MBのデュアルバンク・フラッシュメモリーと、1MBのSRAMを内蔵する。
18チャネルのPWMタイマーで3相相補出力
制御信号の出力には、18チャネルのPWMタイマーを搭載する。PWM機能は3相相補出力に対応し、モーター制御向けの出力構成を備える。
出力のデューティ比は0%と100%にも対応する。タイマーにはダブルバッファの比較一致レジスターを備え、位相計数には5種類のモードを用意した。
電圧・電流の測定回路と異常時の出力遮断
出力側のタイマーに加え、アナログ機能には12ビットADC、12ビットDAC、高速コンパレーターを備える。これらは電圧・電流の測定や過電流保護に用いる機能として組み込まれている。
異常を検出した際には、ポート出力を遮断することができる。モーター制御に必要な測定用のアナログ機能と、異常時に出力を止める機能を同じマイコンに備えた構成だ。
既存コードを組み込めるソフトウェアと共通評価基盤
周辺回路を利用するソフトウェアには、開発用ソフトウェア群Flexible Software Package(FSP)が対応する。RTOS、周辺回路ドライバー、ミドルウェア、ネットワークやセキュリティのソフトウェア群に加え、モーター制御などの参照ソフトウェアを提供し、利用者の既存コードと選択したRTOSも組み込むことができる。
ルネサス エレクトロニクスは、RA8T1と対応するFSPを1月30日の発表時点で提供している。評価には、永久磁石同期モーターを使うFlexible Motor Control開発キットと、開発ツールRenesas Motor Workbenchが対応する。開発キットはRAファミリーとRXファミリーの複数のモーター制御用マイコンに共通の設計基盤を提供する。