Semiconductor

2mm角の設定可能ICに14ビットA/D変換器を搭載

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    新しい複合信号ICは、マイコンの処理負荷の軽減や、マイコンと組み合わせたアナログフロントエンドの置き換えに利用できるとルネサスは説明している。

  2. 実現の仕組み

    多チャネルの14ビットA/D変換器と、ゲインを1〜64倍に設定できるアンプを同じICに搭載する。

  3. 得られた結果

    スリープ時に一部のブロックを停止し、消費電流をµA水準へ抑えられるとルネサスは説明している。

  4. 従来との違い

    設定可能な複合信号ICのAnalogPAKに、四則演算用のハードウェアを備えたSLG47011が加わり、購入可能になった。

基板上の小型ICに複数のアナログ波形が入り、変換後の信号が隣接するマイコンへ向かう様子を描いたイラスト。
AI生成画像

設定可能な複合信号ICに、14ビットのA/D変換器と四則演算用の回路を2mm角に収めたSLG47011が加わった。アナログ入力の変換とデータ処理に加え、スリープ時に一部の回路を停止する省電力制御も備える。

多チャネルの入力を14ビットで変換

ルネサス エレクトロニクスが追加したSLG47011は、アナログ回路とデジタル回路を設定できる複合信号IC群AnalogPAKの新製品だ。アナログ信号をデジタル値へ変換するA/D変換器(ADC)には、多チャネルに対応したプログラム可能な逐次比較型のSAR ADCを搭載する。

入力側のプログラマブルゲインアンプ(PGA)は、六つの増幅構成と1〜64倍のゲインに対応する。ADCの分解能は最大14ビットで、最大毎秒235万サンプルの変換速度は8ビットモードでの仕様となる。

四則演算と通信をチップ内に備える

デジタル値を扱う回路として、乗算、加算、減算、除算に対応するハードウェア演算ブロックを備える。さらに4096ワードのメモリーテーブルブロックを搭載し、外部との通信にはI²CとSPIを利用することができる。

ルネサスは、このICをマイコンの処理負荷の軽減に利用できるとしている。マイコンと組み合わせれば、アナログ入力を受ける複雑なアナログフロントエンドを置き換える用途にも対応するという。

スリープ時に使わないブロックを停止

入力変換や演算のために集積した機能ブロックには、ユーザーが定義できる省電力モードを設けている。対象は全マクロセルで、スリープ時には一部のブロックを停止することができる。

ルネサスは、この停止制御によって消費電流をµA水準へ抑えられると説明している。ICの電源電圧範囲は1.71〜3.6Vとなる。

16ピンの2mm角パッケージで販売開始

ADC、アンプ、演算ブロック、通信インターフェースを収めるパッケージは、2.0×2.0mmの16ピンSTQFNだ。これらの機能を備える設定可能なICを、2mm角の部品として基板へ実装することができる。

SLG47011は11月12日に販売を開始した。ルネサスと正規販売代理店から購入することができる。