Semiconductor

半導体装置の保守開発にデジタルツインとAI基盤を導入

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    東京エレクトロンは、半導体装置向けのロボットとAIエージェントの開発にNVIDIAの基盤を利用している。

  2. 実現の仕組み

    ロボット開発基盤Isaacを使い、装置設計をシミュレーション用のデジタルツインへ入力する。

  3. 得られた結果

    東京エレクトロンは、AI開発基盤NeMoがエージェントの学習・調整・評価を加速するとしている。

  4. 従来との違い

    装置と製造現場をデータでつなぐ基盤構想Epsiraで、ロボット開発とAIエージェント開発に使う具体的な基盤の利用が明らかになった。

半導体製造装置の横に保守用ロボットアームを描き、隣に同じ装置のデジタルツインを透過図で示した編集イラスト。
AI生成画像

半導体製造装置の保守開発に、装置設計を取り込むデジタルツインとAIエージェント開発基盤を導入する。東京エレクトロンは、デジタル基盤構想EpsiraでNVIDIAの技術を利用し、ロボット保守とAIによるトラブル解析の開発を進めている。

装置と製造現場をつなぐ基盤に開発ツールを組み込む

東京エレクトロンのデジタル基盤構想Epsiraは、装置と顧客の製造現場をデータでつなぐ。装置そのものの生産性と、現場での運用の生産性を対象にしている。

この構想の下で進めるAIエージェントとロボットの開発には、AIエージェント向けツール群のNVIDIA Agent Toolkitと、ロボット開発基盤のNVIDIA Isaacを利用している。データ接続を軸とする構想に対し、保守を担うロボットとAIエージェントを開発するための具体的な技術構成が明らかになった。

装置設計をデジタルツインへ入力する

東京エレクトロンによると、Isaacを使うことで、装置設計をシミュレーション用のデジタルツインへ入力できるという。装置を仮想空間に再現するこの環境には、シミュレーションを支えるNVIDIA Omniverseのライブラリを組み込む。

ロボットによる保守は、多様な装置構成に対応する必要がある。その構成を扱うデジタルツインの利用について、東京エレクトロンはロボットの訓練時間短縮と精度向上に役立つとしている。

AIエージェントの学習から配備までを支える

ロボット開発と並行するAIエージェント開発では、学習・調整・評価を支援するNVIDIA NeMoを利用する。東京エレクトロンは、このAI開発基盤が各工程を加速するとしている。

学習後のエージェントを扱う段階には、運用・配備を支援するNVIDIA NemoClawを用いる。東京エレクトロンは、運用を容易にするとともに、より安全な配備を支えるとしている。

保守と解析で計画停止・突発停止の削減を目指す

Epsiraが対象とするのは、ウェットクリーニングの実施間隔を延ばすためのAI解析、ロボットによる保守、AIによるトラブル解析である。ロボットの開発基盤とAIエージェントの開発基盤を、この保守・解析の開発に利用する。

東京エレクトロンは、これらを通じて計画停止と突発停止の両方を減らし、装置稼働率を高めることを目指している。稼働率の改善は、今回示された開発構成が目標とする運用上の効果に位置付けられる。